ナチュラルワインは美味しくない? ナチュラルワインとの美味しい付き合い方
ナチュラルワインを専門に扱っている身として、衝撃的な書き出しです。
「ナチュラルワインは美味しくない?」
残念ながらそう言う声を聞きますし、体感された事があるかたも多いのではないでしょうか?
確かに「飲み方」、「飲み頃」などを間違えると
そう言った苦い思い出になってしまう事があります。
そうなる一因と言えるのが、オフ・フレーヴァーと表現する独特の香り。
それは欠陥です。
今回は重要なの欠陥において、分かりやすく紐解いていきたいと思います。
実は同業者(ワインショップ)でもこの点について理解できている人が
2021年現在の沖縄には、未だいません。
un deux trois に駆け込み寺的にご来店されたお客様の中にも、沢山いらっしゃいました。
「【ナチュラルワインは独特の香りがあって、それが個性で良いんですよ】
って近くのワインショップ?でオススメされたけど、でも私は率直に美味しいと思えなくて・・・
ナチュラルワインって、全てそうなのですか?」
そうではありません、それは不正解です。
昨今、ナチュラルワインの流行りに乗じて、扱っている人がいます。
これからも増えるでしょう。 残念です。
ちなみにオフ・フレーヴァーは上手く付き合うと、解消できます。
下記、ナチュラルワインにおけるオフ・フレーヴァーの一例
揮発酸、マニュキアの様なツンと鼻をさす香り。
原因は発酵中におけるバクテリアの繁殖。
解決方法は、SO2の添加。
SO2については、過去の投稿を参照ください。
ナチュラルワイン、SO2を多量添加しておりませんので
揮発酸が出ることが、間々あります。
揮発酸は香りにフレッシュさをアクセント的にもたらしてくれるので
ある程度はあっても良いと、私は思います。
還元香、硫黄や卵のような香り。
原因は酸素不足、いわば窒息状態。
酸化の反対ですね。
解決法は、空気に触れさせる。(酸化させる)
ちなみに、ポリフェノールやタンニンはアンチ酸化物質で
その辺りが豊かなワインは還元しやすい傾向がある。
ブレット、馬小屋のような香り。
原因は腐敗酵母である、ブレタノミセスによるもの。
クラシックなワイン産地では、古い樽を使い続ける事があり
その樽についている腐敗酵母が起因。
特にコート・デュ・ローヌのクラシックな生産者では、良く出る。
揮発酸同様、ある程度まではアクセントとなり良い風味に感じる。
マウジー、通称マメ香。
その名の通り、茹でたマメ汁や、古いヨーグルト様な不快な香り。
原因は乳酸菌による酸敗。
酸敗ですので、時間がたてばたつほど、香りは強くなる。
解決方法は、乳酸菌が動かない温度帯で管理(15℃以下)、
そして瓶内熟成。
冒頭に言った「飲み頃」というのは、まさにこのポイントで
提供側がしっかり「飲み頃」管理して、お客様には提供するべき!!
では、そんな貴方に
今、un deux trois がオススメするナチュラルワインはコチラです。
■DM. Fond Cypres G '19 ¥2,500(税別)
ナチュラルワイン専門店 un deux trois において、ベストセラーの1本です。
きっと、このワインを知ったら
「ナチュラルワインは美味しい!」そう思って頂けることでしょう。
◇参考記事
日本トップソムリエの一人
沖縄にも縁のある井黒卓さんの記事