2022.02.08 ドメーヌ・ナカジマ 訪問
中島豊さんはドメーヌ・ナカジマを、まさに手作りで作り上げました。
道中、次々と現れる何とも風合いのある看板を辿っていくと、中島さん、奥さま、そして美樹ちゃん(我が愛娘と誕生日12日違いの同級生)が、暖かく迎えて下さいました。
ご挨拶(および子育て談義、笑)の後、中島さんの案内の元、ワイナリーからほど近い場所にある畑へ。
急勾配の畑は、2010年中島さんの手によって開墾されたもの。
真南向けの粘土質土壌。標高750mで、日当たりに恵まれた理想的な場所に畑が広がっています。
フラッグシップのカベルネ・フランは樹齢12年にもなり、たくましさを感じます。
「カベルネ・フランのエレガンスさが、個人的に好きでして。
長野と言えばメルローやシャルドネが適していると良く言われていますが、だったら、自分は新た世界に挑戦してみようかな、と。
自分が好きなカベルネ・フランを育てています」
他にはメルロ、シュナン・ブランが育っています。ブドウは地面近くに成るように考えられています。
「この地は水捌けがとても良いのです。そして冷涼な気候条件でもあるので、地熱と養分を可能な限りブドウに与えてあげたい」
こう言った畑作りは、誰に教わったものでも無く、中島さんがご自身で調べ、学び、試行錯誤しながら作り上げていったそうです。
「ブドウ樹が全てです。自然の中で、人は僅かな手助けしかできません。
未だ未だ分らないことだらけです。自然に、畑に日々教えて貰っています。」
ワイナリーも随所に手作りを感じるものでした。
必要なものはなるべく自身の手で作る、畑同様のこだわりが垣間見えました。
小屋の内壁外壁にはご自身で断熱材を張り、理想的な環境を守ります。
中でもビックリしたのが、木製手動破砕機。収穫したブドウをとても優しく、ストレス掛けずに破砕する事が出来ます。
そして、皆さん大好き。ペティアン・ナチュール ロゼには、実は少し隠し味が。
巨峰から作られているのですが、味わいに深みをもたらすため、収穫間もない水分量たっぷりのブドウでは無く、少し陰干しして水分量を抜いた=凝縮感あるブドウを用いているそうです。
中島さんは常に仰います。
「ただワインを造るのではなく、美味しいワインを造りたい」と。
ワインが好きで、惚れ込んで、夢を追って、自身の手でドメーヌ・ナカジマを作った中島豊さん。
ワイン同様に穏やかな人柄でしたが、確かな意思と行動力を併せ持った、素晴らしい方でした。
また新たに御堂地区にも畑を開墾中。
ここも中島さんの挑戦が詰まっており、今後の展開が益々楽しみです!!
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