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発信者の仕事は 広めること か 深めること か。
ここ数ヶ月ほど、仕事の関係で「民藝」「政治」「ライフスタイル(生き方)」について考える時間が多くなりました。
個々の話は長くなるので省略しますが、これらの仕事を受けてから 「発信する内容を(依頼主が)届けたい相手へ届けるためにはどうしたらいいか」 をずっと悩み続けています。
あーでもない、こーでもない、と(今も)考え続けているんですが、あるときひとつの気づきを得ました。
それが、タイトルに付けた “発信者の仕事には 広めること と 深めること の二種類がある” ということです。
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『発信の仕事』と聞くと多くの人が連想するのは 広報 と呼ばれる業種じゃないかと思います。僕自身もフリーランスになった当初は「ウェブを中心に広報の仕事をしています」と自己紹介をしていました。
今年に入って出会う頻度が増えた 20代のブロガー の中にも、企業から外部広報として委託業務を受けている人が多かったように感じます。
その印象に引っ張られすぎて【 発信者の役割 ≒ 広報 = 広めること 】と思い込んでいたんですが、 そのことにずっと違和感を抱いていたんですよね。
よくあるパターンだと、
・◯◯についての発信が少ない → みんなで発信をしよう!
・◯◯についての発信が少ない → インフルエンサーに発信してもらおう!
・◯◯の情報に触れる機会が少ない → イベントをしよう!
・◯◯の情報に触れる機会が少ない → バズるような記事を書こう!
みたいな感じ。間違ってはないし大事なことだとも思います。
だけど…、
・ググったらある程度の情報は出てくるよ?
・興味がない情報は転がってても拾わなくない?
って思っている自分もいるわけです。これだけ情報が溢れている世の中で、情報を広めることにどれだけの価値があるのだろう、、、と。
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たぶんだけど、情報の伝達スピードは猛烈に上がったから、適切な情報をその流れ(インターネット)の中に置いておけば、勝手に必要な人の元に情報は届くんじゃないかなって。
だけど、人ひとりがキャッチアップできる情報には限りがあるから、内容がチープだと届けたい人の元に届いても拾ってもらえない。
拾ってもらえないから、情報が届いてないんじゃないかと錯覚してしまう。
全部が全部そうではないと思うけど、届いてるけど拾ってもらえてない情報 というのもたくさんあって、それでもなお 届いてないから発信せねば と焦っている状況もあるんじゃないかなと。
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そんなことを考えた先に出てきた仮説が 発信者が取り組むべき仕事は“情報を深めること”なんじゃないか ということでした。
深めるという表現ではなく、光らせる とか 尖らせる とか 本質を突く という言葉の方がニュアンスが伝わるかもしれないけど、アプローチとしてはそっちの方が良い気がしています。
発信者自身が、発信するテーマのことを深く知ろうとする。そして、その過程で本質に迫っていく。で、そんな紆余曲折を滲み出るように発信する。
それがどんな形なのか今の段階でうまく伝えられないですが、発信を生業にする者として、僕は 広めること より 深めること のアプローチを探っていきたいなと思ったりしています。
夜行バスの中でまとまらない文章となってしまいましたが、何か気づきがあればコメント欄や SNS で意見をもらえると嬉しいです。
では、またあした〜
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今日の #勝手に日報
熱海に送る荷物をまとめたり、バタバタな一日を終えて、夜行バスで鳥取を去る。明日は熱海。午前中から午後までミーティング祭りだ。
今日の #読書本
大阪・帝塚山の「器とカフェ あいいろ」で読んだ一冊。このカフェの Instagramアカウントの写真が本当に素敵なので、民藝好きは見てほしい。
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