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【意思決定支援】朝ご飯を食べる、食べない
私たちは毎日、知らず知らずにいろいろなことを決めて実行しています。それがあたりまえです。しかし障がいがあると、その意思決定が尊重されない場面がたくさんあります。そこを見直すということが、今の障害者福祉の課題です。
私は食べ物の好き嫌いがかなりあります。小学校の給食はとても苦労しました。給食が嫌で学校を休むこともありました。
私たちの事業所を利用されている方々も食べ物に対するこだわりが強い人がたくさんいます。食材、調理方法、味、盛りつけ、時間、食べ方、そのこだわり方は様ざまです。それをどこまで尊重し、どこから介入するかは悩むところです。
朝ごはんを食べない利用者さんがいます。支援者は食べさせようと努力します。ある支援者の日は食べます。ある支援者の日は食べずに怒りだします。すると、食べさせることができない支援者は未熟であると言われてしまいます。でも本当にそうでしょうか。
支援者に聞くと、朝ごはんを食べてこない支援者はたくさんいます。なぜ支援者は食べて来なくて、利用者さんは絶対に食べなければいけないのでしょうか。
また、日中活動の給食では食べる料理をグループホームでは食べないこともあります。それも特別なことではありません。私も学校給食はいやいや食べて、家では食べないものがありました。
利用者さんの好き嫌いを知るのとき、ご家族が書いた調査書に頼ることがあります。でもその調査書は何年も前の記録です。食べ物の好き嫌いは年齢で変わります。
私たちは、もっともっと利用者さんを見なければいけません。ちょっとした表情の変化やささやくような声の反応を気にしなければいけません。やりたいことや望みを尊重するだけでなく、日々の生活で尊重しなければいけないことがたくさんあります。