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おじさんの老人ホームを訪問
お袋は一年前の5月に特別養護老人ホームに入居しました。今年の1月にお袋の兄が特別養護老人ホームに入居しました。私のおじさんです。今日は、お袋のリクエストでおじさんが入居する老人ホームを訪問してきました。
久しぶりに会うおじさんは、家でヘルパーを使って生活をしていたときよりも顔色も良く元気でした。自室のベッドの上でカップ酒を飲み、チーズをかじっていました。それを見たお袋は、あいさつよりも先に、「ここに来ても飲んでるの、いいかげんにしなさいよ」と一言をあびせました。おじさんも負けていません、「なんだ貞子、太ったなぁ、おまえ食いすぎだよ」とやり返しました。居合わせた、私の家族もおじさんの家族も元気の良い二人のやりとりに大笑いです。
お袋もおじさんも、自宅にいたときは、顔色も悪く、何度も救急車で運ばれていました。それが今は二人とも顔色も良く、二人とも少し太っています。二人は口を合わせて、ホームの食事はまずい、まずいから間食が増えるんだと、言い訳をしていました。二人とも毎日、甘い物ばかりを食べています。
別れ際、おじさんが、「貞子、あまり長生きするなよ、みんなに迷惑かけるんだから」と言えば、お袋は「お酒ばかり飲んで、みんなに嫌われるわよ」とやりかえしていました。顔を合わせると文句ばかり言っている二人です。
帰り道、私の車の中でお袋がつぶやいていました。「良かった、元気で」