Adler Festo 準備中/結果ではなく過程に注目
今週末、09月21日(土)に第5回アドラーフェストが開催されます。それに向けてポスター発表の準備をしています。口頭発表より、聞いてくださる人たちとの距離が近いので、より具体的な事例を使って発表をする予定です。
今日は、発表に使う事例を整理していました。グループホーム入居者と良好な関係を作ることについての事例です。
利用者の一人に体重が100kgを超える人がいます。相談支援の担当者が健康管理をするためにご本人と頻繁に会って仲良くなりました。利用者に、支援者の話を聞いてもらうためには雑談ができるようにならなければいけません。
私とその体格の良い利用者と一緒に出かける機会がありました。お昼ごはんを食べる前の会話です。その利用者が私に言いました。
「髙橋さん、最近、食べ物に気をつけているよ。」
「○○さん(相談支援の担当者)と約束したんだ、野菜もいっぱい食べるって。」
「だからさぁ、ビックマックを止めてレタスバーガーにしてるんだ。」
支援をしていると、表面だけを見て、聞いて、余計な一言を言ってしまうことがあります。この利用者とのやり取りも、小遣い帳やレシートだけで判断すると、「またマックばっかり行ってる」と、言ってしまいます。
しかし、この利用者は相談支援の担当者との約束を守り、野菜を食べる努力をしています。アドラー心理学を基本とする子育てにおける親の育成プログラムパセージでは、短所ではなく長所に注目、結果よりプロセス重視、成長を認めるなど、他にも様々な技法があります。その技法を勇気づけと呼びます。
この利用者の長所は、担当者との約束を守っているということです。またプロセスを見ればは少しづつ野菜を増やしています。さらに、ビックマックをがまんできるようになったという成長があります。私たちはそこに注目をして声をかけなければいけません。それが勇気づけであり、本人が自分で自分の課題を解決しようとする源になります。
ポスター発表では、勇気づけの事例を含めた発表にする予定です。
第5回アドラーフェスト、09月21日、午後、早稲田大学で開催です。