本物は誰だ!
人のことは信用しようと思っています。しかし、疑わなければいけないときがあります。そんなときは何を基準にして、どこから疑えばいいのか悩みます。
先日、突然、大手通信会社の社員がやって来ました。その人が言うには、最近、その会社の名前を語った詐欺が横行しているためその注意喚起に来たといいます。また、その影響で伝えなければいけない連絡を受け取ってもらえないこともあり、直接訪問をしているとのことでした。
その人は自分が正規の社員であるという証明と、詐欺の手口を書いた紙を見せてくれました。確かに、その人が言うように、通信料金が安くなるから切り替えませんか、という電話は週に何本もかかってきます。その内の何本かは詐欺なのかもしれません。
同様の営業は他にもたくさんあります。たとえば、LEDライト、電気会社の切り替え、複合機、ホームページ、求人広告などです。
私の経営するところは社会福祉法人です。基本、大口の契約は入札です。しかし、最近、理事長決済による最低金額が引き上げられたため、契約はより慎重にならなければいけません。
私は、電話対応や人との交渉が嫌いです。そのため営業等の電話は、選別することなく一切受け付けません。しかし、過去には、危うかったことや、弁護士に対応をお願いした事例もあります。以前に対応した悪質な手口は、最初に安い商品をすすめ、商談の過程で高価な商品を売りつけるパターンでした。また、営業担当者と工事や製品担当者の言うことが食い違うというのもありました。自分の専門外の商談になるので、たくみに専門用語をならべられると困ってしまします。
先日、突然やって来た、大手通信会社の人はたぶん正規の人だと思います。しかし、それを見極める力を持っていません。その人の話を聞きながら、この人は本物なのか迷っていました。人を信用することはできても、疑る基準を持っていません。人を疑うということは、人を信用することより難しいことだと思います。
そういえば、子どものころのテレビのクイズ番組で「ほんものは誰だ!?」というありました。たしか、3人の中から本物一人を当てるクイズでした。目の前の人の中に偽物がいる、そんな見定めは、テレビの中のできごとでした。今ではそれが現実です。