仮想的ゴールを目指して生きる(アドラー心理学実践講座 第8回目より) ②
10月03日(木)から早稲田大学のエクステンションセンター中野校で向後千春先生の「アドラー心理学実践講座」が始まりました。今回もそこで学んだことを障がいのある方への支援場面でどのように活用できるか実践報告を交えて考えていきます。
11月21日、第8回目のテーマは「ライフタスクから自分のゴールを知る」でした。今回で最終回、自分の生きる意味を考えることが全体のテーマでした。
ワークでは「楽しい/やりがいのあるタスク」と「つらい/無意味なタスク」を書き出し、さらにそこから自分の目指していること、避けたいことを推量するというものでした。
テキストを見たときは、楽しいワークは利用者と直接かかわっている場面、つらいワークは事務仕事が瞬時に思い浮かびました。その後、講義を聞きながら利用者とかかわっている場面で具体的に何が楽しいのかを考えました。そこで浮かんだのが、利用者と一緒に絵を描いている場面でした。.利用者が何か物を見ながら描いた絵が、私が見ている物とは別の物に描かれることがあります。その時の感動が大好きです。またその作品をいろいろな場所で発表してきました。その準備をしているときもワクワクしてやりがいを感じます。そこでもう一つ思い浮かんだことがありました。ここ数年、15分のドキュメント映像を作ってきました。地域の人たちに自分たちの活動を知ってもらう作品です。タイトルは「まちものがたり」といいます。最初の3本は私がイメージした物をプロに作ってもらいました。その後2本は自分で撮影をして編集をしました。最高に楽しい仕事でした。
つらい仕事も具体的に考えました。つらい仕事は、事務仕事の中でも人が作った書類に目をとおすことと、ただ資料を読み合わせるだけの会議です。事務仕事でも自分で資料を作ること、建設的な会議は苦に感じません。楽しい仕事とつらい仕事、その両方を見ると私の仮想的ゴールがはっきりします。
私の目指すものは何か新しい物を作り出すことでした。だからすでに出来上がっている物をなぞるだけの作業は苦痛に感じます。そういえば歴史に興味を持ったことはありません。子ども頃、こたつのテーブルの上に直で紙粘土の街を作ってお袋に怒られました。工作用紙と割ピンでロボットを作ることが大好きでした。最近は映画のメイキングを観るのが好きです。
自分の仮想的ゴールが分かるということは、幸せに生きることの第一歩です。私の場合、日々の活動に何かを作り出すことをたくさん取り入れることで私の人生がイキイキしてくるということになります。あらためて客観的に自分を知るというのは面白いことでした。
今回は30分のグループワークで、これだけのことがわかり驚きました。一人で考えていても浮かびません。グループで会話をしている内に思い出すことがたくさんあります。これがグループワークの醍醐味なんだと思いました。
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