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覚えて説明すると尊敬される(教える技術2日目④)

01月09日(木)から早稲田大学のエクステンションセンター中野校で向後千春先生の「教える技術」が始まりました。今回もそこで学んだことを障がいのある方への支援場面で活用すること、また支援者の働き方改革への活かし方考えて書いていきます。

2回目は、認知技能の教え方でした。講義では、前回講義についての質問に答えたあと、記憶の仕組みについて説明があり、その後グループに分かれて、アフリカの国名を覚える、教えるワークを行いました。

講義では記憶について、短期記憶長期記憶について学びました。また、記憶を長期記憶に貯蔵するための方法として、ひとつの情報を他の情報と結びつけて覚える精緻化と、情報を分類・整理して覚える体制化、さらには視覚的情報と聴覚的情報を同時に処理する二重符号化説の3つがあることを学びました。教える技術を繰り返し受講することで、この3つの記憶方法を私なりに実践に取り入れる試みをしています。

まず、エクステンションセンター中野校で学んだことは、忘れない内に仕事の相棒をつかまえて話をします。特にかまえることなく昼食や車の移動中に話します。

次に、自分の頭の中で、自分の経験したことと結びつけてそれをnoteに書きます(精緻化)。そのnoteを参考にして、資料の下書きを作ります。その下書きを使って、また相棒に説明します。二人で話をすることにより、事例が増えます。複数の事例を分類し、まとめて概念化させます(体制化)。このとき、足りない部分は参考図書を読み直して補強します。

このあと、資料を作り直し、それを持って各事業所の会議で説明をします。自分の声で説明し、それを聞くことでより記憶が深まります(二重符号化説)。

この方法を始めた頃、事業所の支援者に提示する情報は常に新しい物が良いと思っていました。新しい情報がないときは「以前にもお伝えしたことですが…」などと言いながら説明をしました。しかし「もう一度」を強調すると支援者たちは、一歩引いた反応をしめすことに気がつきました。「もう一度」が圧力になっていました。学び手に負担をかけてはいけないという原則を忘れていました。

今は、以前に提供した情報も、まったく初めて話をするように説明をしています。すると学び手は新しいこと聞くように興味を持って聞いてくれます。さらに私も話の内容を覚えているため、上手に説明ができます。

講義では、「覚える必要があるものは、教科書を見なくてもすぐに引き出せると、尊敬される」という話がありました。その効果がよくわかるのは、外部の研修等で話をするときです。

外部研修の講師を頼まれたときや、他の支援機関と支援者会議をするとき、何かを見ながら説明をするのではなく、スラスラと説明ができると説得力が高まります。この方法で話をしたのがエンゲストロームの文化歴史的活動理論、共同体感覚のサイクル、私的感覚・仮想的目標を使った虐待の構造の説明、ロケットモデルによる意思決定支援などです。

しかし、まだまだ精度を高めていく必要があります。また精度を高めることに面白さを感じています。残り4回の教える技術が楽しみです。






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