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感情は対処行動を実行するときのきっかけ

以前、早稲田大学、中野エクステンションセンターのアドラー心理学講座で、感情は、自分の仮想的目標がかなえられないとき、その対処行動を実行しようとするときのきっかけとして発動させると学びました。

言葉によるコミュニケーションが難しい利用者さんがいます。その方々の意思を確認するのはとても難しいことです。そのときに注目するのが感情です。しかし、利用者さんが感情的になると支援者はあまり良い顔をしません。

すぐに不快な感情をあらわにする利用者さんは気難しい人だと思われます。逆にいつも陽気な利用者さんはお調子者と言われます。さらに感情の起伏が激しい利用者さんは精神が不安定と言われます。

感情は、利用者さんからのメッセージの一つです。

楽しそうにしているときは、このままの状態を維持したい、ここにいて幸せということです。イライラしたり不快な顔をしているときは、一刻も早くこの場から離れたいということです。この感情によるメッセージを蓄積させ記録にしていくとその利用者さんが誰とどこでどんなふうに暮らしていきたいのか見えてきます。

私が利用者さんの個別支援会議を開くときは、あらかじめ関係者にその利用者さんが嬉しそうにしている場面と辛そうにしている場面を書き出して来てもらいます。

そこから抽出された概念がその人のライフスタイルと言えるのではないでしょうか。

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