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支援?いえ、おせっかいです。

昨日のnoteでは「相談」について書きました。私たち支援者は、相談に基づきアセスメントをおこない、支援という介入をします。しかし、アセスメントが不十分であったり、支援者の価値観が優先されると、支援がおせっかいになります。そうなると正反対の結果を招くことがあります。

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。私の法人でも、支援者のがんばりが空回りしてしまったことがあります。

グループホームでありがちなこと

グループホームでは、障がいのある人が支援者と一緒に共同生活をおこなっています。家庭のような位置づけです。グループホームの良い点は、小規模で家庭的ということです。しかし、それが裏目に出ることがあります。家庭的すぎて、支援者が自分の家と混同してしまうことがあります。

グループホームの支援者の中には、自分の子どもが大きくなり、手を離れた人たちが多くいます。そうすると利用者を自分の子どものように大切にしてくれます。しかし、度がすぎると支援者の思うままになってしまいます。

ある女性利用者の洋服の好みが急に変わりました。しばらくすると髪型も変わりました。気がつくと、その利用者の雰囲気が担当の支援者そっくりになっていました

担当支援者が、自分の子どもの洋服をプレゼントしたり、一緒に買い物に行くようになっていました。

利用者のことを思ってくれるのは大変うれしいことです。しかし「仕事」という側面も常に意識しなければいけません。

私中心の支援

次は、私の失敗です。現場にいたころ、毎日、事業所に来ることができない利用者がいました。事業所にはご家族の車で来ていました。車のドアを開けると嬉しそうに事業所に駆け込んできました。事業所の活動中もニコニコしていました。

私は、絶対に事業所に来た方が本人のためだと思いました。家にいると生活リズムが乱れたり暴飲暴食になります。事業所に来て欲しいとか、来た方が良いことを何度もご家族に伝えました。

ご家族は、送迎が大変だと言っていました。そこで、私が車で迎えに行くことにしました。それでしばらくは、毎日来ることができました。しかし、少しすると休みがちになりました。ご家族は、迎えに来てもらうのも悪いし…と消極的でした。私は、「来てくれるとボクもうれしいから」そんなことを言いながら押し通していました。その後、年度替わりでおやめになってしまいました。

「絶対」はない

送迎が大変と言うのは、連れて来る、迎えに来る、そういうことだけではありません。朝、起こして、支度して、ご飯を食べて、それら全部を含みます。当時の私は、ご本人は事業所に来た方が絶対にいいに決まっている、そう思い込んで譲りませんでした。それがご家族の負担になっていました。ご家族にはご家族の事情があります。

支援においては、いろいろな選択肢を持っていないといけません。「絶対」と思ったとたん、他が見えなくなります。3月の中ごろになると思い出す反省です。

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