お金には替えられない喜びがある場所
今日は横浜も朝から大粒の雨でした。私は玄関から駐車場までのわずかな距離でびしょぬれになってしまいました。職場に向かう車の中、これから事業所に来る利用者のことが気になりました。
利用者の中には、一般の交通機関を使って来る人がいます。またその中には上手に傘をさすことができず、体の半分が濡れてしまう人がいます。みなさん大変な思いをして事業所に来ています。
私の経営する事業所は「生活介護事業所」というタイプの事業所です。そこでは活動で得た利益を工賃として利用者に分配します。でもそれはわずかな金額です。それを考えると、大変な思いをして来て下さる利用者に頭がさがります。なぜなら、経営側は、来ていただかなければ利用料が入ってこないからです。
2003年に障害福祉サービスは措置から契約制度になりました。措置のころは、あらかじめ登録した人数や規模に応じて助成金をもらいます。それが運転資金でした。今は、実際に利用した実績に応じて報酬をもらいます。だからどんな悪天候でも来て下さるというのは大変助かります。
利用者にとってはお金のもうけはほとんどありません。潤うのは経営側です。そこにはお金には替えられない何かがなければいけません。行って良かった、ここに来ると楽しい、ここに生きがいがある、そんな事業所にしなければいけません。
5年前に法人の支援姿勢を作りました。その最初に「怒らない・注意しない工夫をしよう」と書きました。でも一部の支援者から大きな反発をかいました。「注意しないでどうするんですか」「何かあったらどうするんですか」そんなことを言われました。
私が言いたかったことは、注意してはいけないということではなく、注意をしなくてすむような工夫をしようということです。
利用者は、お金ではない喜びを求めて、数ある中から私の事業所を選んで来てくれます。せっかく選んで、さらに大変な思いをして来てくれて、それなのに注意されてばかり、指導されてばかりは辛いです。
毎日、休まずに来てくれる利用者に感謝です。
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