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新卒者のことを考える
4月に新しい利用者さんを迎えます。この春に養護学校の高等部を卒業生された方たちです。
新しい利用者さんは在学中に3~5日の現場実習をした後、ご本人、ご家族と学校の先生と話し合い、卒業後の進路を決めます。
私たちが悩むことは、新しい利用者さんのグループ決めです。実習期間中の様子や、ご本人の希望からグループを決めます。グループによって活動内容が異なるので慎重に決めなければいけません。
そのときはご本人の意思を大切にします。しかし、どの段階をもって意思表明とするのかは大変難しい問題です。実習中に対応した支援者からは、〇〇の仕事は嫌がりませんでした、△△の活動は楽しそうでしたと、報告があります。
しかし、もともとの選択肢や経験が限定されています。そのため利用開始後も柔軟な対応をします。それでも中には不適応に気づくのが遅くれ、事業所に来れなくなってしまう利用者さんもいます。原因を特定するのは困難です。事業所がその利用者さんにとって魅力的な場所になれなかったのかもしれません。十分に活躍できる場ではなく所属感が得られなかったのかもしれません。
障がいのある方の多くは、高校を卒業した年齢で何十年と続く自分の活動場所を決めます。時間をかけて経験を積んでから、自分の活動場所を選択できるような体制が整っていません。
この春、新社会人となる利用者さんにとって、魅力的な場所になるように「共同体感覚の構造」の図を見ながら、支援計画を作っています。