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床のゴミが気になる
事業所の床に落ちている小さなゴミが気になります。綿くずのようなゴミや穴あけパンチの丸い紙、ガムテープのはじとか、小さなゴミが落ちていると拾います。毎日、掃除をしていても小さいゴミは生まれてきます。拾っているときりがないです。
床のゴミに気をつける
私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人の本部は、利用者が使う事業所の中にあります。私は、その事業所の床に小さなゴミが落ちているとすぐに拾います。
しかし、ゴミを拾うことがたいへんなときがありました。私は、昨年腰の手術をしました。それまでは腰痛がひどく、かがんでゴミを拾うのが難儀でした。体をななめにしてゴミを拾っていました。最近は、手術のおかげで腰が良好です。ゴミが落ちているとサッと拾えます。ここにも手術の成果が出ています。
私は、事業所の床はいつもきれいにしておきたいと思っています。磨き上げるまではできません。しかし、いつ誰が来てもいいように、また利用者に気持ちよく使っていただくために、せめて床のゴミには注意したいと思っています。
私が、床のゴミ拾いにこだわる理由が2つあります。
ゴミを拾う二つの理由
1.アルバイト時代の教えから
一つはアルバイトの経験です。
私は、学生のころファミレスで接客の仕事をしていました。そこのマネージャーがたいへん厳しい人でした。しかし、そのマネージャーの教えが今の仕事に活かされています。その一つがゴミへのこだわりでした。
当時、お店の床に小さなゴミが落ちているとすぐに指摘されました。さらに、それに気づかずにフロアから戻ってくると厳しく注意されました。レストランは、お客様に気持ちよく食事をしていただく場所です。ゴミが落ちていたらだいなしです。
また、このゴミの件だけではなく、当時のマネージャーが言っていたことは「気づく」ということです。ただそこに居れば良いということではなく、見ること、聞くこと、そのうえで気づくこと、そこを叩きこまれました。これは対人援助にとって重要なスキルです。
2.ある利用者からの教え
二つの目の理由です。
私がこの仕事を始めてすぐのころの利用者に、ゴミにこだわる利用者がいました。その人は自閉的な障がいがあり、小さなゴミを見つけると取り除かなければ気が済みませんでした。バスや電車に乗ったとき、横にいる人の洋服に糸くずが付いているとそれが気になって大きな声を出していました。事情を説明し、洋服に付いた糸くずを取らせていただいたことが何度もありました。
また、床にゴミが落ちているとそれを指さしたまま動かなくなってしまうことがありました。そのため、毎朝、掃除をして、さらに取り切れない軽いゴミは手で拾っていました。それが私の習慣になりました。今は、その人は別の事業所に行ってしまい、私の法人の事業所にはいません。それでも、床に小さなゴミを見つけると、その人のことを思い出してゴミを拾っています。
ゴミ拾いが習慣です
その利用者の支援をしていたときは、面倒くさい、これぐらいいいじゃん、っと思っていました。「それぐらいがまんして」と言ってしまったこともあります。失礼な対応でした。今になっては、その利用者の教えが良い習慣になっています。
ただし、この時季は、利用者の皆さんが来る時間は玄関の扉が開いています。また、玄関はバリアフリーなので、外のゴミが頻繁に入ってきます。一度、ゴミを拾い始めるといつまでも終わりません。