旅姿六人衆/勝負のあとのご褒美に…
noteのお題に「私の勝負曲」というのがあります。私は、勝負、というより勝負のあとに流れたら涙がでる一曲について書きます。
サザンオールスターズ/旅姿六人衆
その曲は、サザンオールスターズの「旅姿六人衆」です。サザンオールスターズ6枚目のアルバム「綺麗」の一番最後に収録されています。(「BALLADE 2 '83~'86 」にも収録されています)
もともとは、ツアーバンドスタッフのことを歌った歌です。公式ホームページでほんのちょっとだけ視聴できます。
私の原点「Zoo」
この曲との出会いは、1986年(昭和61年)だったと思います。
私は、専門学校のときに、障がいのある子どもたちと一緒に遊びに行くサークルを作りました。「Zoo」というグループ名でした。2ヶ月に一度、みんなで一緒に遊びに行く、ただそれだけのサークルでした。それでも10年以上、続いたサークルです。また、私の原点がそこにあります。
「Zoo」では、毎年夏にCampに行きました。一時期は50名以上の参加者を集めたことがあります。また、私たちが使っていたキャンプ場は、平成・令和におけるキャンプブームのキャンプ場とは異なります。電気、水道、ガスなし(電気、水道、ガス、管理棟のみ)でした。寝るところは、キャビンです。キャビンと言っても板を張り合わせただけの山小屋で、そこに毛布2枚で寝ます。そんなCampでした。
県立青少年キャンプ場
そこは、小田急線の駅を降り、路線バスに乗り、バス停から歩いて1時間以上かかる場所にある、県立青少年キャンプ場でした。残念ながら今はもうありません。私たちの体力に低下が見え始めたころに、閉鎖になりました。
とてもハードなCampでした。バリアフリーなんてどこにもない、ただの山奥の土地でした。それでもそこに車いすの人も参加したし、4歳ぐらいの女の子も親元を離れて参加してくれました。まだ、私も若さだけで突っ走れたそんなころでした。
ハードな二泊三日
Campは、キャンプ場に着くだけで一仕事です。車の利用も制限されていたため、ほとんどの荷物を手で運ばなければいけませんでした。さらに着いたら、薪を割り、火をおこし、お湯を沸かします。生水は飲めません。並行して、薪のかまどでご飯を作ります。ご飯作りも時間との勝負でした。暗くなると世間が見えなくなります。電気がありません。そんなところでもこりずに10年間、毎年、登り続けてきました。
Campは二泊三日でした。二日目にクラフトをして川遊びをして、キャンプファイヤーをします。しかしほとんどが雨でした。(私が企画するので当然です)三日目は、朝ご飯を作ったあと、その日のお昼ご飯のおにぎりをそれぞれで握って終わります。そのあと1時間かけて山を下ります。
キャンプ場をあとにするとき、キャンプ場のスタッフにさよならをすると、山にBGMが流れます。そのときのBGMが「旅姿六人衆」でした。体に心に沁みました。
お前が目の前にいるならいい
ステキな今宵を分け合えりゃ
また逢えるまではこの時を
忘れないでいて…
(作詞:桑田佳祐)
私が勝負をしたとき、そのあとに自分のために聞かせてあげる一曲です。
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