研究の手法が活かされる場面
先週末、大学のスクーリングに行っていました。昨日のnoteでスクーリングで学んだ相談援助技術はアドラー心理学を学ぶことでより深められるのではないか、ということを書きました。
今回のスクーリングではもう一つ、地域福祉計画を策定するという課題がありました。また、スクーリングに参加するにあたり宿題がありました。それは、自分の居住地の特徴がわかるデータを調べて来るというものでした。授業では、学校が用意した架空の街の設定とデータを読み、自分が用意した居住地のデータと比べたうえで、その架空の街の地域福祉計画を策定しました。
グループワークでは、もし自分がその街の住人だったら何に困るだろうか、それを出し合い、概念化していきました。そうすることで、一人の困りごとをその街の福祉課題に変えることができます。ワークの最中、講師が各グループをまわりながら、繰り返し指示を出していました。
勝手に計画を立てないで、あなたは何に困ってる?常にそこに戻って考えて。でもそれは一人の困りごとだよ、それをその街の課題にするんだよ。
講師の注意を聞きながら思い出したことがあります。おとな学部で、研究の勉強をしているとき、同じことを言われました。
「CQとRQを思い出して」「CQは何だった?」「RQは何だった」常に、CQとRQに立ち返り、何度も何度も仮説を練りました。
同じです。一人ひとりの困りごとを抽象化したあと、仮説を立ててデータを見ながら、その街のストレングス見つけ出し、使える社会資源を読み取ります。そのうえで、地域福祉計画を策定します。
また他にも研究の勉強をしているときと同じことを教わりました。
・データに真摯に向き合うこと
・思い込みを捨てること
高齢者や障害者は支援を受けるばかりだと思っていませんか?
そんなことを何度も問われました。
ソーシャルワーカーは、地域の役に立つ計画を作らなければいけません。研究を始めたとき、最初の課題は、あなたの研究はどんな役に立ちますか、でした。これも同じです。
今回のワークで、地域福祉計画の策定は研究の手法が基本になっているということを知りました。今まで、研究をする、ということばかりに目が向きすぎていて、その研究がどのように使われるかという視点が欠けていました。今回のワークで、研究がより身近なものになりました。
今回のスクーリング会場は、みなとみらいにあるランドマークタワーの中にありました。眼下にはきれいな夜景が広がっていました。しかしまったく楽しむ余裕はまったくありませんでした。