「研究」の勉強を「セルフスーパービジョン」に活かす
昨日のnoteに「研究の勉強をしたこと」、「仕事にも力を入れなければいけない」ということを書きました。私は、研究の勉強をしたとはいえまだ本格的な研究ができていません。しかし、この研究の手法は、仕事に活かせます。
私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。今、私が直面している課題は、支援者の育成です。私は、今年の夏から、「ちはる塾おとな学部」で学んだ研究の手法を活かした職員研修を始めました。
バーンアウト(燃え尽き症候群)の要因の一つ
障害福祉サービスは、支援者個人の資質に依存する傾向があります。その支援者の経験に基づく価値が基準です。また、それにより利用者の支援が個別化されやすくなるという利点があります。しかし、その反面、標準化ができないという問題が生じます。担当する支援者は、自分のやり方が絶対に正しいと思っています。標準化がされていないため、担当するその支援者しか対応ができなくなります。
やがて、利用者は成長とともに変化します。それでも、支援者は同じ方法で対応します。すると、利用者との関係にひずみが生じます。さらに利用者の家族とのかかわりも同じです。利用者の家族を取りまく環境は変化します。しかし、支援者は自分流のかかわりを貫こうとします。その結果、利用者の家族との信頼関係が薄れていきます。このようなことが積み重なり、支援者は、バーンアウト(燃え尽き症候群)してしまいます。
セルフスーパービジョンと研究の手法
このバーンアウト防止策の一つとして、スーパービジョンが奨励されています。しかし、スーパービジョンを実施するためにはある程度の人員が必要です。小規模の事業所では実施が困難です。そこで、一人でできるセルフスーパービジョンが有効です。法人としてセルフスーパービジョンができるスキルを提供することが必要です。
セルフスーパービジョンでは、自分の支援方法を客観的に見て、考えて、支援方法をねりなおすことができます。私は、そこに「研究」の手法が応用できるのではないかと考えます。
内部研修に研究の手法を取り入れる
今年の夏から、新しい内部研修を始めました。そこに「ちはる塾おとな学部」で学んだことを取り入れています。私は、もう一度、ちはる塾おとな学部の動画を観て復習をしています。そのうえで私なりに説明動画を作成しています。
研修のコースでは、まず自分が現場で抱える課題を明確にします。次に、それについて先行研究を調べます。そうすることで、自分が抱えている課題が一般的にはどのようにあつかわれているのかを知ることができます。それを文章にまとめます。(今はまだ、ここまでです。)
次に、自分が抱える課題を他の支援者にインタビューします。そうすることで、自分の職場でその課題についてどのように考えているのかが明らかになります。そこで、支援計画を見直し、新たな仮説を立てて介入、観察をします。その後、先行研究、インタビュー、観察、それらを分析してレポートや支援計画にして発表します。
支援者に求められること
私たち支援者には、直接支援以外のスキルが求められます。たとえば、ケース会議です。そこでは、事例を整理して資料を作り報告をしなければいけません。この一連のスキルも、研究の手法を応用した内部研修でカバーできます。
私は、まったく研究ができていません。いまはまだ、その前段階です。しかし「ちはる塾おとな学部」では、研究だけではなくあらゆる分野で共通する働き方を学びました。それがセルフスーパービジョンにつながる考え方です。内部研修では、最後に発表会を実施します。私は、その中でアドラー心理学をベースにした福祉サービスを提案していきたいと考えています。
連続投稿1000日まで、あと0日。今日が1000日目だぞ。