社会的距離
私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。法人では、日ごろからお世話になっている看護師さんがいます。その看護師さんは、私のお袋と同世代で、現役のナースだけではなく、常時医療的ケアが必要な人のグループホームの経営者です。超人的に元気です。また、いろいろな経験を積まれており、かつて日本で結核が流行した際、その最前線で対策に従事された、感染症対策のスペシャリストです。
これからが危険
その看護師さんは、この週末から感染するリスクが高くなると言います。今は、法人の事業所の中にウイルスが入り込まないよう、玄関でシャットアウトするような指導を受けているところです。
また、私たち支援者が気にすることは、感染だけではなく、街での行動です。
社会的距離を支援する
週が明けた6月1日からは、従来と同じように利用する人が増えます。そこに向けて、マスクの着用、手洗い、うがい等の一般的な感染防止策を、私も利用者と一緒に練習してきました。次の段階で気になることは、ソーシャルディスタンス、社会的距離です。
今は、人と人との距離を2m離すことを推奨しています。しかし、この社会的距離は目に見えません。2mと言われても、実際に2mがどれくらいなのかなかなかつかめません。私も、スーパーのレジでついつい前に進みすぎて注意されたことがあります。
駅のベンチは、一つ置きに×印がついています。これはわかりやすいです。しかし、電車のシートは、乗客が自主的に一人分空けて座っています。これは、わかりづらいです。
社会には、目に見えない決まりがあります。それになじめないことを「生きづらさ」と言ってきました。また、新しい生きづらさができました。私たち支援者も、引き続き、日常生活の中で社会的距離を具体的に示し、伝えていきます。街で、距離が近い人に出会ったら、「なんだコイツ」と思わず、自主的に社会的距離をとっていただけると嬉しいです。
緊急事態宣言下は、「言われたからやる」でした。これからは「言われなくてもやる」、そういう時期です。私もまだまだ気を抜かないよう心がけていきます。