仕事の重みを再認識する日
今日は年に一度のご家族向け事業説明会がありました。法人のサービスを利用してくださっている方々のご家族や代理人向けに事業報告や事業計画、決算報告、福祉制度の動向などをお話しました。
日本の障害福祉サービスは、障がいのある方のご家族の働きで開拓され発展してきました。高度経済成長期は税金が大量投入され、福祉施設がたくさんできました。しかし、高度経済成長の終焉とともに国は、障がいのある方は、まず家族やその地域で支え合いましょうという方針(日本型福祉論)を打ち出しました。その結果、ご家族が家族会を作り、小さな福祉事業所を自主運営してきた歴史があります。
私がこの仕事を始めた30年前は、ご家族がボランティアで事業所の運営をしていました。職員が足りないと交代でご家族がサポートに入っていました。そのころ、その仕組みが納得できませんでした。なぜ、成人して働く場所に親がいるんだろう、自分だったら絶対に嫌だ、どうにかそれを改善しようと思って今までやってきました。
今は、一年に一回、事業説明会を開くだけです。事業説明会に集まってくださる方々もここ数年で大きく変わりました。私が働きだしたころ、私を受け入れてくれたご家族はもう顔を出さなくなりました。その変わり、私より若いご家族が増えました。これから先のことを考えると不安がいっぱいあるようです。いろいろなことを質問してくれました。
また20年以上のお付き合いになるご家族も来てくれました。今、私が働いていられるのもご家族の皆さまの支えがあったからです。これからも期待にこたえられるように働かなければいけないと思った一日です。