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責任を取るとは…五感をはたらかせること
五感をはたらかせないと支援はできません。五感をはたらかせて、目に見えない状況を把握します。
グループホームは一人で勤務します。2階建てのホームに障がいのある人が6人生活をしています。一人で全体を把握するにも限界があります。それでも事故が起きてはいけないので常に五感を張り巡らせて緊張しています。
私はリビングで入居者とふざけていても緊張しています。台所でお皿を洗っている時は、目はリビングに向け、耳は2階に向けています。入浴の支援は、リビングを確認してから風呂場に入り、合間にリビングを確認します。そこまでしていてもアクシデントが発生します。
アクシデントが起きてしまったら、ヒヤリハット報告書や事故報告書を作成します。目的は、同じアクシデントを起こさないためです。でも、支援者は始末書と同等にとらえて嫌な顔をします。「これぐらいのことで書くんですか」、と言われます。でもおおごとにならなくて良かったというのは、偶然です。
また、事故が起きるとこう言います。「すみません、責任取ります、どうしたらいいですか」責任を取ることは難しいことです。
責任をとるということはどういうことなのでしょうか。辞めることなのでしょうか。私は、責任を取るというのは、事故が起きてから取るものではなく、事故が起きないようにあらかじめ備えることではないかと思います。
その備えの一つが五感をはたらかせて状況を把握することです。