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利用者さんの呼び方について

障がい福祉サービスを提供する事業所においては、利用者さんのことを、名前で「○○さん」と呼ぶことが奨励されています。以前は、〇〇ちゃんと呼んだり、呼び捨てで呼んでしまうことがありました。今は一般的ではありません。しかし、事業所においてはなかなか統一できずにいます。またいろいろな議論がされています。

支援者の言い分では、「ちゃん」や「ニックネーム」、「呼びすて」の方が親しみがわく、親近感がある、仲間感覚で接することができるというのです。また、ご家族からも、家で、「〇〇ちゃん」と呼んでいるので同じように呼んで欲しい、と言われることもあります。

ご本人たちからも、「〇〇さん」だとよそよそしい、と言われたこともあります。

私も、この呼称問題について悩みました。最初は、呼称だけ変えれば人権が尊重されるのか、と思っていました。でも逆のことも言えるということに気がつきました。気安く呼び合えば、その人と良好な関係が築けるのかということです。

支援者が利用者さんを〇〇ちゃんと呼ぶことで子どもあつかいしている、呼びすてにすることで人権侵害という指摘があります。

しかし、支援者は必ずしも利用者さんを子どもあつかいしようと思って〇〇ちゃんと呼んでいるわけでもなく、相手を見下げるつもりで呼びすてにしているわけではありません。

問題なのは、意識していないということです。意識しないうちに相手を傷つけてしまったり、操作してしまっているということに気がついていないということです。さらに、〇〇ちゃんと呼んだり、呼びすてにする方が良い関係が築けると思ってしまっていることです。

私たちはもっともっと考えたり、日常的なやりとりを意識しなければいけません。

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