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「その土曜日、7時58分」
金が欲しかっただけだった。親が営む宝石店は保険に入っている。強盗をしても親にとって痛手にはならない。土曜の朝、雇われた女性が店を開けた時、実行する。誰も怪我ひとつしないはず――追い込まれた兄弟は強盗計画を実行する。思い通りに全て運ぶはずだった。2007年の映画。
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この兄と弟のような姉妹がいた。
やったのは強盗じゃないし、裁きもない代わりに赦しもない。愚かな打算で母親を凄絶な死に追いやった娘として、ただ人生を生きていく。もう母親に謝れない。許されることもない。自分が生まれたことさえ悔いる時間が死ぬまで続くのだ。悪魔の迎えを待たずとも、人生はもう地獄でしかない。
この映画には憐憫がある――だからこそ観客は何か救いを探し、絶望する。示された「救済」は他にないたったひとつのものに思えるからこそ重い。あなたは考えようとして、結局この映画が正しいと思うことになる。