『オレはひょうきん者、おじさん達の笑いの論争』
今日、2024年9月14日土曜日、バンドの練習のため大阪へ向かった。メンバーは同じ師匠に学んだ同門の親友だ。
バンドの練習が始まると、2時間ずーーっとおしゃべりしていた。まるで、学生。実際、47歳のおじさん2人。
話の題材が笑いについてだ。
親友が、「ミルクボーイの漫才の形は完成系」で、何回見てもおもしろいと断言するのだ。
僕は、そうは思わなかった。
「ミルクボーイは型にはまり過ぎて意外性がないから1回でええわ」
ダメだこりゃ。50歳手前のおじさん2人が、18歳の専門学生時代に戻ってる。
「現在、大人の話題は、自民党の総裁選9人の候補やろう!」
だのに、なぜ……あたしたちは5年も前のM-1チャンピオンを話題にしてるのだろう。
しかも、意見が真っ向対立。まるで、小泉進次郎と高市早苗のバトルだ。
(あ、政治の話題はデリケートだから、ほどほどにしとこう)
なぜ、本日のあとがきエッセーに、おじさん2人の笑いの型の好みの違いを真剣に討論しているのだろう。
アホやで。もっと、あるやろ話すことが、健康診断の結果がどうだの、将来の年金がどうだの、親の介護がどうだの……Cry。
しかし、ロストジェネレーションのおじさん2人は、ガチ目に笑いについて討論。構成作家でもないのに。
討論の時に、友人が言った。「お前はおもんない!」
がびょーん! ショックでございます。自己評価では、「オレはおもろい方の人間やと思ってたのに……」
真正面から真摯に受け止めた。帰りのバスの車窓から、濡れた夜の街灯りを眺めつつ、ドリカムの「LOVELOVELOVE」を脳内再生しながら……。
友人の「お前はおもんない」にはつづきがある。「お前が病み切ってる時に書いた脚本は、これが天才かと思った」と言われた。
「うっふん、天才と呼ばれて悪い気はしない」だが、病み切ってる時は、その後、オレと三か月音信不通になったやろう! そこまで行ったら病院送りになるのだ。だから、茶を濁す程度にほどほどに生きているのだ。
しかし、親友の指摘は、正鵠《せいこく》を射《い》ている。現在のオレはホンマにおもんない。守りに入ったおじさんぐらいおもんない、まあ、実際、おじさんなのだが。
電車に乗ると、扉横の広告に深見〇州なる人物が、美川憲一や、夏目漱石、コスプレなど表紙のインパクトと、人生に迷った時の1つの指針としての本をたくさん出しているのを見かけた。
「エキセントリックなおっさんやな……これや!」
と、何かを掴めた気がした。世の中の多くの人は、普通の型にはまった生き方をしている。たまに、お酒を飲んで時に殻を破り開放感を楽しむ。
オレって、酒も飲まない。むしろ、酒が入れば原稿を書きたくなる。つまらないおじさんなのだ。
深見〇州さんみたいにエンタメな”ひょうきん者”にならなきゃならないのだ。
星川亮司=ひょうきん者にならないといけないのだ。
思い込んだら即行動、即実行。
年末にM1グランプリと言う漫才師の大会がある。
それに、僕の若い友人がコンビで出場した。残念ながら1回戦で敗退したのだが、舞台で笑いをとる快感に知ったようだ。
先ほど、本来は、このあとがきエッセーをもっと早くに書き上げて万全の態勢で、予約投稿完了しておかないといけないのだが、現在、22:30。
日曜の0時の投稿にギリギリ。何してたかってーと、推しのFRUITZIPPERの鎮西寿々歌さんの出演していたNHKの「沼にハマって聞いて見た」を見ていた。
内容は、忘れたが、作詞作曲のコレサワさんの楽曲を歌う ときめき宣伝部 と出ていた。
鎮西寿々歌さんを見るつもりが、「ハートをずっきゅん!」された。日付が変わった瞬間から、鎮西寿々歌さんから推し変して、ときめき宣伝部の 何某《なにがし》さんを推そう……「ウソよ、ウソよ、大ウソよ。ごめんなさい」
「(小声で)皆さん、知ってらっしゃるかしら、最近のアイドルさんってね、SNSをエゴサする人もいるみたいよ。鎮西寿々歌さんは、いつも朗《ほが》らかだから違うと思ふけど。推し変や、他に推しが居るとか”浮気は全部バレてるわよ!」
で、なんの話やったかな。。。ん? 。。。「オレはおもんない」って話か!
そうそう、最近、きっちり型にはめて書くように意識してたけど、「おもろいの」書かな友人に叱責《しっせき》される。。。あたし、繊細だから、立ち直れないから、今日は、勢いでひょうきん者な文章を書くのだ。
と、思ったら、たまたま、SNSに今年のM1の予選通過者のポストが流れて来た。ひょうきん者なおじさん閃いちゃった。
M–1 2027年、未来の予選突破者に、友人のコンビ名を30分かけて、編集で1組の参加者を塗りつぶして、コンビ名のテキスト作ってLINEした。
まさに、テスト勉強しなきゃなのに、部屋の掃除始めちゃうような現実逃避行動よ。あとがきエッセー書かにゃきゃなのに、編集作業。
すぐに、友人からLine通話が来て、「星川さん、コレ、マジっすか!」
いやさ、オレ、けっこう凝り性だから、本物っぽく作ったのもあって、友人は結果は知ってるはずだけど、驚きと、嬉しさで問うた。
「短い文章なんだから、始めから終わりまで読みましょう」
「……2027年、ああ」
「後、3年ある。このポストは未来の出来事やけど、現実にするのも君しだい。とにかく、がんばれ!」
と、あとがきエッセーから逃避行動で、テレビやSNSやってると、はい、仕上がりました。現在23:30ジャスト。
結局、私たちおじさんは、笑いについて真剣に討論することで、若い頃の自分たちを思い出していたのだ。オレは、ひょうきん者になるぞ!
〈了〉
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