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『紀州のドンファンの悲劇:愛、金、そして、裏切り』


 紀州(和歌山のこと。昔は紀伊国と呼ばれていた)のドンファンと呼ばれた男がいた。

 酒類販売などグレーゾーンの儲けを出して一代で成り上がり、数億円の資産を築き、派手に女性とアバンチュールを楽しむ人物だった。

「(小声)要は、成金で女好きな人」

 ニュースによると、紀州のドンファンの最後の女性が現在、夫殺しの容疑で裁判中だ。

 妻は、ドンファンより、55歳若い。

 77歳のドンファンが、詳しくは忘れたが、空港で転んだ時に、親切に助けた後の妻になるA子さんに「無償の愛がある人だ」と見初めたらしい。

「えーーー! 77歳のお爺ちゃんが、孫ほど年齢差のある22歳の女性と色恋の話をしようなんておかしいんじゃないの?」

 と、生理的に拒絶感を持つ方も居られるでしょうが、それは偏見であり、差別的な視野の狭さです。

 少なくとも、男性は目の前の異性に勘違いでもときめきを感じれば元気になります。
(あ、でも、ここだけの話、体調や心の状態によっては、元気にならない場合もあります。メンタルのお薬でも、元気がなくなる場合がある)

 いくつになっても、元気があれば、女好きな男性は相手の年齢に関係なくアプローチするものです。

 でも、法律で禁止されてる18歳以下の異性と関係を持つのは「Nothing!」

 紀州のドンファンは、A子さんを自分の妻にしようと猛アプローチした。金の力でプレゼント攻撃、旅行攻撃、お金で買える自由をすべて与えた。
(尚、この箇所は、星川がこうであろうと考えた妄想です。)

 紀州のドンファンは、お金で買える自由の中でA子さんがホストクラブなどで他の男性と疑似恋愛することを許した。

 まあ、どうなるか想像つくよね。若い男と親密になり、老いぼれの紀州のドンファンを裏切った……。

 そして、紀州のドンファン事件が発生した。

 紀州のドンファンが殺害された日、家には、家政婦さんが出入りしていたが、実際に、同時刻に家に居たのは、紀州のドンファンとA子さんだけだったようだ。

 紀州のドンファンは亡くなる数か月前から、体調を崩していた。しかし、不審な点も多く、解剖の結果、飲んでいたアルコールから覚せい剤の反応が出た。

 どうやら覚せい剤による中毒死のようだ。
(詳しくは調べてください)

 どうやら、A子さんを第一容疑者として疑われている。

 しかし、A子さんは、「無罪を主張している」

 老衰する紀州のドンファンを看取るために、空港の出会いのように本心で看病していたのかも知れない。

 けど、今日の裁判の法廷でのコメントで、その線は消えたように思う。

「私は、社長を殺していません……」
(詳しくは、知らない。ワイドショーで垣間見ただけ、要約かもしれない)

 たとえ55歳も離れた夫婦でも、結婚し籍まで入れたのだ。自分の夫のことを”社長”と呼ぶだろうか? 僕は、これで、A子さんはグレーゾーンから、かなり黒に近づいたと感じた。

 肉体関係のある男性を”社長”と呼ぶのは、愛人の物言いだ。

 確かに、肩書は妻だが、お金で身を売る愛人関係同然であっただろう。

 でも、一緒に夕食を共にしたり、楽しいおしゃべりしたり、少しは、紀州のドンファンの人柄に惹かれるところはあっただろうに、死んでまで籍まで入れ愛した女性に”社長”と呼ばれるのは偲びない。

 心にもないとは思うが、「私は主人を殺していません!」主人なり旦那と呼んで欲しかった。

 とまあ、紀州のドンファンが77歳で、22歳の女性と本気の恋愛をしていたなんて考えられない。まかり間違っても、

「今、夜空の月を見ています。君もベランダへ出て、月を見てください」とか、「A子さん、綺麗な花を見つけました。明日、あなたの家の玄関へ届きます」とか、「ちゅきちゅき、A子ちゃん、大ちゅきチュチュ!」とか、心のやり取りをしていたら、結末は違ったと思う。

 紀州のドンファンは、心をお金で買おうとしたんだろうな。

 それが紀州のドンファンの最期を決めた。

 僕は、47歳のオッサンで、貧乏で地位や名誉はなくてどうしようもないけど、多少、愛はある人だと思う。

 だって、夜空の月を見てポエム書けるんだぜ。誰も、見てないけど(涙)

 誰か、一文無しの中年男性と「Will you marry me?」と言ってくれる人はいないだろうか。

 こんなことばっかり言ってるからいつまでも独身なんだ。

 やっぱり、女性が選ぶ男性の基準は、収入が安定していて、顔立ちが良くて、年齢が近いだろう。

 しかし、僕と同年代の女性の多くは、もう、妻帯者だぞ。下手すりゃ孫までいるぞ。

 どうする、星川。お前の幸せの青い鳥はどこへ行ったんだ。

 テキトーと、無責任が信条だなんてふざけたことばっかり言ってると、一生、結婚できないぞ!

 はあ、自分でこの記事書いてて、紀州のドンファンのような生き方が正解なような気がして来た。

 旦那さんが、経済力ないんじゃ、女性同士の井戸端会議で、お友達の旦那より才覚がないと恥ずかしいよねきっと。

 大事なのは、バランス。お金と愛情、そして、あと一つはなんだろう?

 お金と愛情が合って、もう一つ欲しいのは明るさ、ユーモアのある明るい家庭かな?

 知らんけど(笑)

〈了〉

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