パーマセルテープ
パーマセルテープが残り少なくなってきた。明日は新宿を経由するので店舗に買いに行こう。最近はヨドバシの配送が遅い。急ぎではないが待つのはストレスになる。まあ暑さや感染症で人手不足もあるだろう。
しかし実に久しぶりだ。前回購入したのはおそらく15年以上前だろう。その時に「パーマセルテープ」ではなく「シュアーテープ」との表記があり、「え?」と思って調べたが、Shurtape(シュアーテープ)社に買収されたとのことだった。当時は過渡期だったようで、黒の芯にはPermacel、白はShurtapeとなっている。
現在でも堀内カラーからは「パーマセルテープ」という名称で販売されている。最近は店舗に行かないので不明だが、以前はヨドバシカメラに行くと、全く同じものなのに堀内カラーからは袋入りのものが、直販だか銀一だかのものは剥き出しで売られていた。値段はあまり変わらなかったと思う。どちらを選ぶかは使う人の性格次第だ。これについては後で述べる。
パーマセルテープとはカメラマン御用達のテープで昔はこれしかなかった。色は黒と白とクリーム。素材はそれぞれ少し異なり、黒はザラついていて白はツルっとしている。白のツルツルを嫌ってクリームを愛用する人もいる。私はずっと黒と白を使ってきた。
特徴は、粘着力がそれなりに強い、手で切れる、糊の跡が残りにくい、などだ。撮影現場でバック紙やディフューザーの固定、スタンドや立ち位置の印をつける、カメラのスイッチ類やレンズの絞りやシンクロ接点の固定などに使う。ただし粘着力の強さは「それなり」だし、長期間貼っていれば糊の跡も残る。
さて持ち運び方だが、私は袋に入れて運びたい方なのでこのようになっている。袋はクチャクチャだが意外と丈夫だ。先に書いたが、剥き出しの物を購入してすぐに腰やカメラバッグのベルトなどに取り付ける人もいる。これは性格の違いだ。
裏を見ると定価が書いてある。値上げ率が凄い。白は950円から1430円へ。黒は1450円から2245円へ。いずれも税抜価格。ヨドバシでは現在、白が1260円で黒が1860円(税込価格)だ。品番は変更なし。長く販売されているものだ。
パーマセルは万能だが過信すると痛い目にあう。カメラのバッテリーパックなどで緩みやすいものなどには、やはりガムテープ最強だ。その日のうちに剥がせば、そんなに糊の跡も残らない。いわゆるガムテでは色がみっともないので黒色のを使う。ショーレックス袋の素材を生かし、切り裂いて包み込んで持ち運ぶ。側面にゴミが付いたり、他の物に付着するのを防ぐためだ。
コードなどを固定するには養生テープだ。透明なのもあるが緑色の方が視認性が高くて安全。これは剥き出しで運んでも大丈夫だ。ガムテープも養生テープもニチバン製しか使わない。ホームセンターなどは意外とほかのメーカーが強いのだが、ヨドバシや文具店などで充分に買っておく。
数年前に腰を痛めて、簡単な仕事でもアシスタントを雇うようになった。と言っても学生アルバイトである。母校に掲示してもらい募集する。とある男子学生は、腰のベルトに真新しい白と黒のパーマセルテープをぶら下げて現れた。「アシスタントとは、こういうものだ」という思い込みがあったのだろう。しかし必要のない現場だったし、「そんな自前のものを持ってこなくていいよ!必要ならカメラマンが準備するんだし」と言った。しかし「カメラマンを目指して頑張ってる俺カッコイイ」という雰囲気が充満していて微笑ましかったのだった。
学生でなくともプロ用の道具というのは気持ちが上がるものである。私も最近では複雑な仕事はしていない。パーマセルテープの使い道も、黒は単体ファインダーの落下防止など、白は容器に貼って文字を書き込む程度の使い方しかない。他のテープでも代用が利くだろう。
でもそれでは寂しい。パーマセルテープやネガシートを買うのは自分に対する決意表明でもある。「まだ私はカメラマンだぞ」「まだフィルムを続けるぞ」という。あと何年できるか分からないけれども、そうやって自分で自分に言い聞かせて何とか生き延びている。明日買う2巻のパーマセル。死ぬまでに使いきれないだろうなあ。現在使用中のものもまだ結構残っている。テープの残りは徳利の中のお酒と同じで意外とあるものなのだ。
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