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夏山に恋していた

都会の夏にはうんざりしていた。
自然の暑さではなく人間が生み出した暑さ。どこか人工的なものを感じていた。
山にきた。北岳だ。登山口から気温が違う。アスファルトの黒が存在しない世界。

登る。

辛い。

だが美しい。
大都会のノイズに埋もれていた生き物としてのセンスが戻るのを感じる。

ファインダーを覗く。
会社のデスクで恋い焦がれていた世界が見えた。

#夏の1コマ

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