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”自分の色を出す”
こんにちわ。
青山にてフリーランス美容師をやております加藤と申します。
突然ですが「桜梅桃李」という言葉をご存知ですか?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%9C%E6%A2%85%E6%A1%83%E6%9D%8E
どうゆう事かというと、
「桜」「梅」「桃」「すもも」
この4種類の木はお互いが近い仲間でぱっと見は似たような花をつけながらも、形や香り、咲く時期は違っていて、それぞれがそれぞれにしかない良さをしっかりと持って「自分らしく」堂々と咲いている。
的な意味だそうです。
恥ずかしながら僕は最近まで知らない四文熟語だったのですが、現在僕の中で好きな四文熟語ランニング第一位に輝いている言葉です。
先日同じくフリーランスである美容師さんと、「お互いなんでフリーランスになったのか?」という話をしていたんです。
その美容師さんは僕よりも少し年上で美容師歴はもちろん、国内だけでなく海外含め色々な場所で美容師としての経験を積んできた方でした。
フリーランスになると時間が手に入るとか、お金が手に入るとか良く言われています。
一度に両方は手に入らないにしてもどちらかは必ず手に入る働き方と言われているので、まだまだ一般的には拘束時間が長くお給料が低いと言われる美容師という仕事においてはこの二つは結構なパワーワードなのかなと思います。
どちらもたくさんあって困るものではないですもんね。
実際僕の周りにも「自分の自由な時間が欲しかった」という理由でフリーランスになった美容師さんが多く、僕自身も労働に見合ったお給料が欲しかったわけじゃないといえば嘘になるかもしれませんが、どちらかというと時間が欲しいという気持ちが強かったと思います。
そんな思いで僕はフリーランスとして美容師を始めたのですが、その美容師さんは違いました。
「自分の色をもっと出したったから」
なんかこう言われてハッとしてしまったんですよね。
僕ら美容師というのはアシスタントという下積み期間を経てスタイリストになります。
アシスタントの時代はあくまで先輩スタイリストをサポートするのが仕事で、サロンワーク中に関してはどれだけ先輩の仕事を見て盗んで同じ仕事ができるかが勝負だったように思います。
アシスタント時代、「この人にはこんな雰囲気の方が絶対似合う!」と思って先輩から頼まれたイメージを無視して仕上げをしたらめちゃくちゃ怒られちゃことがありました。
まぁでも今思えばそりゃ怒られますよね。笑
そんなアシスタント時代だったので、「いつか自分もデビューして自分の個性や色をしっかり出してお客さんをつけるんだ!」と、僕は毎日こんな事思ってたように思います。
なので営業後のウィッグを使ったレッスンやモデルさんを呼んでのレッスンはどんなに朝早くて眠くても、どんなに営業終わりで疲れていても、自分の思うように、自分の色を存分に出せる時間だったので苦じゃなかったし何より楽しかったんです。
今現在はフリーランス美容師として、お出迎えからお見送りまで全てマンツーマンでお客様を担当させていただきます。
施術においては他の美容師さんの手が入る隙がないので何かあったら全て自分の責任だし、それの責任を負う覚悟と対応できる経験はあるに越したことはありません。
そういった技術者としてのプレッシャーから逃れることができない環境である反面、良くも悪くも混じりっけなしの純度100%、「自分の色」だけをぶつけることができる環境でもあるなと改めて思ったんです。
とはいえ「桜梅桃李」の言葉のように美容師だって同じ美容師でありながら皆さん一人一人違うし、働き方だってたくさんあります。
僕もこれまで三つの働き方を経験し、未だにどれが一番いいかなんてわかりません。
でも一つ確かなのはその人によって「自分の色を出せる」環境というのが美容師として、いち技術者としては正解なのかなと思います。
それは自分のライフスタイルにおいての色だったり、作るスタイルや接客の雰囲気の色だったり。
最近そういう感覚を少し忘れかけていたのでイイ言葉を聞いたなぁと思いました。
「桜梅桃李」=自分の色を出す
ではまた。