10年・20年先もIVRyがおもしろい会社であるために
最近は、13億円資金調達をしたり、AIひろゆきとコラボしたり、インフォグラフィックスを公開したりしました。
さて、本題ですが、タイトルの通りに「10年・20年先のIVRyがおもしろい会社であり続けるためにはどうするのか?」について、IVRy内で議論した思考や取り組んでいることを書いていければと思います。
0. 前段
そもそも、まだ上場もしていない従業員規模30人程度の会社が、なぜこんなことを議論しているか?というと、以下3点の要素が大きいです。
従来の企業運営手法だと、企業が大きくなるに連れて、おもしろくない要素(例えば、セクショナリズムや社内政治が増えて、顧客やマーケットに向き合えない等)が増えていってしまうので、(一定仕方がないことだとしても)IVRyでは可能な限り抗って、おもしろい会社であり続けることを実現するための基盤作りから真剣に取り組もう!と考えています。
1. "おもしろい会社"であり続けたい
そもそもおもしろいを言語化すると、僕の考えているおもしろい会社の定義は「常に新しく社会価値があるサービスが提供され続ける」ことです。
これの具体的なイメージは、スティーブ・ジョブズがいた頃のAppleのような状態をイメージしていて、あの頃のAppleはWWDCの前日にみんなが徹夜して、新商品のプレゼンを楽しみにしていて、平たく言うと全世界がAppleに期待していたんだと思っています。
IVRyもBestな状態としては、「社会から期待され、ワクワクされる会社」とを目指したいと考えています。
2. "おもしろい会社"であり続けることのメリット
直感的におもしろい会社だったら良いじゃんとなりそうですが、経営者として、おもしろい会社であることのメリットについて、真剣に考えてみました。
IPOし、Public Companyとなる企業としては、やはり時価総額を最大化することが大事だと考えております。
また、時価総額・売上・営業利益については、わかりやすく言うと以下と捉えており、社会から期待されるほど時価総額はあがりやすい構造だと捉えています(期待されるの中に、定性的なワクワク感と定量的な事業数値が存在しているイメージ)
※もちろん市況による揺れはある前提ではありますが、コントロールしやすい箇所として〜という意味です。
また、企業運営の目線から言うと、時価総額が最大化されるメリットは以下のソフトウェア企業のエコシステムが好回転するためだと考えています。
※おもしろいを新しい価値の創造(=良いプロダクトを作る)としたときに、エコシステムが回っていくイメージ
3. "おもしろい会社"IVRyのエコシステム
上記のエコシステムをベースに考えたときに、IVRyはなにを起点に好回転している会社かを考えてみると、以下のエコシステムで回っていることに気づきました。
特にIVRyでは、そんな"おもしろい"から新しい価値を創造するカルチャーはどのような環境であるのか?を考えると、「セールス・マーケ・プロダクト・コーポレート問わず、全員が顧客の視点に立って物事を考えられている(そのような行動が称賛される)」であったり、「おもしろい会社であるために取った行動が、適切に評価され、FBされる」といったような要素があるのかな?と考えています。
そのため、僕の考えでは内的環境の目指す世界は、「モノづくりに対して紳士的で、常にマーケットや顧客と向き合い、内部政治が極限まで少なく、全員のマインドシェアがコトに向かっている状態」であることなんだと思いました。
この状態であり続けるためには、個人的には組織システム・カルチャーは初期の段階からしっかり設計・検証しておく必要があるものだと考えています。
※7Sフレームワークでは組織構造は変更しやすいと記載がありますが、実は100人〜1000人を超える組織になってから構造を変更する場合、結局人の考え方を変更しないとワークしないことが多く、数年単位で時間がかかると思っています。
4. "おもしろくない会社"になる要素はなにか
基本的な企業経営とは、組織や人が大きく・多くなるにつれて、マネジメントコストが大きくなり、内部的な調整の仕事が増えていき、マーケットや顧客に向き合う割合が減っていきやすいものだとは思っています。
そんな通常の力学に逆らいながら、"おもしろく"あり続けるためには、おもしろくなくなる要素を考え抜き、組織デザインやカルチャーとして準備しておくことが大切だと思っています。
5. "おもしろく"あり続けるためのIVRyの取り組み
上記のような要素を整理すると、①組織デザインと権限をどうするのか?と②評価・査定の仕組みをどうするのか?に大きく分けられると思っています。
5.1. 組織デザインと権限
結論から言うと、「組織の再構築のしやすさをどう担保するのか?」と「組織の目的や性質をどう明確にするのか?」「組織に紐付いた権限をどう設計するのか?」が大事だと考えています。
セクショナリズムや忖度が生まれる構造は、別の目的を持った組織同士が仕事をするが、組織に対して権限や目的が複数紐付いてしまい、複雑な目的や性質に対して、「各組織がいい感じのバランスでやってください」となってしまったり、会社や組織のフェーズに対して、アンバランスな役割や権限設定がされてしまうことに起因していると考えています。
例えば、組織の中にも機能的に働く役割や推進が求められる役割、人材育成が求められる役割といった、複数の役割が同じ名前でついていることが「わかりにくさ」と「認識の歪み」につながっていくのだと感じていて、IVRyでは、組織を3つの役割(プロジェクト・サークル・プラットフォーム)に分けて、別の呼び方をすることにして実験的に運営してみています
※チームトポロジーの考え方を拝借し、組織の中の性質に合わせて、名称を設定しています。
上記でも記載していますが、会社や組織・事業のフェーズごとにコミットする目的や権限は変わりますし、特にスタートアップではより有機的に再編成したほうが良いことが多いと考えています。
そのため、プロジェクトはQごとにOKRを持ち、Qに1回クローズし、次のQに新しいプロジェクトを組成する運用を行い、組織というものはクローズするものという前提設定を作り、セクショナリズムを回避することと、不必要となったプロジェクトの統廃合・大きくなりすぎたプロジェクトの分解を行えるように設計して、検証してみています。
※これは1年弱進めてますが、現状はかなりうまくいってる感じがします。
また、プロジェクトは目的のために必要な権限を付与し、その中のプロジェクトオーナーが意思決定し、推進していく流れにして進めていっています。
※イメージは各プロジェクトがオレンジの三角を表し、全体で緑の三角を作るイメージ。
また、今後はより事業が拡大したり、マルチプロダクト展開などを進めていく上で、組織をスクラップ&ビルドできる性質を利用して、どんどんアップデートしていく予定です。
※なので、1年後ぜんぜん違うこと言ってる可能性もあります笑
5.2. 個の評価と報酬
事業や会社を成長させるための性質はもちろんですが、結局働く人は個人であり、個人に対してのFBサイクルと報酬の還元が仕組みとしては重要だと考えています。
通常のFBサイクルは、半期や1年が多いと思いますが、個の成長速度やIVRyの事業マイルストンに合わせると、Qで評価/FBを行うことが適切だと考えました。(これは運用面で規模が大きくなったときに、続けられるかわからないんですが、できれば続けていきたい仕組みです)
実際に評価サイクルを早くして感じたことは、お互いの認知のすり合わせがより明確となることで、より早いタイミングでの課題ポイントや成長ポイントをすり合わせられ、明確かつ適切な速度で行えると思いました。
評価方式もできれば多面的に行い、プロジェクトオーナーが事業コミットを評価し、サークルオーナーが職能の難易度を評価し、協働メンバーが360度FBで客観性を評価するような仕組みを取れればと思っています(が、これはまだまだ運用にのせられていません)
この仕組もまだまだ未熟な仕組みで、組織が大きくなっていく上で、アップデートは必要なので、どんどんアップデートしていく想定ですし、社内でも実験中ですよとアナウンスしていたります笑
6. "おもしろい"状態を作る実験がそもそも"おもしろい"
IVRyにはTo Be OrientedというValueが存在しています。
これは「あるべき姿を定め、その姿に向けて一歩一歩検証し、登っていこう」という考え方です。
最初に触れたように、IVRyには強くてニューゲームな人たちが多く集まってきており、そんなみんなの成功体験や失敗体験を集めて、最高に"おもしろい"会社(働いていて心の底から楽しめる=work is funな会社)であり続けるために、ひとつずつ議論や準備・検証に日々取り組んでいます
上記に書いたことは、僕らの定義する"おもしろい"会社であり続けるための一部でしかなく、本当はもっと検討したいことや実行・検証したいことが山積みです。
日本から新しい価値を創り続ける会社自体の開発を一緒に議論・検証してくれる仲間を大募集中です。
気軽にカジュアル面談など、入れてください!