蓮井遼

掌編小説家の蓮井遼といいます。小説家になろうにて、物語「王国への旅」不定期に連載中。 文学フリマと通販で最新掌編小説集「ブラック」に始まり、過去の文庫を販売しています。 北欧、文学、哲学、音楽、お笑いが好き https://storyoftruth.base.shop/

蓮井遼

掌編小説家の蓮井遼といいます。小説家になろうにて、物語「王国への旅」不定期に連載中。 文学フリマと通販で最新掌編小説集「ブラック」に始まり、過去の文庫を販売しています。 北欧、文学、哲学、音楽、お笑いが好き https://storyoftruth.base.shop/

マガジン

  • 次の掌編小説集の布石

    まだ見ぬ新刊、レッドを作るため、書いてきた新しい掌編小説をまとめます。 わたしの性格上、真実性をもたぬものはあまり響きませぬ。

  • ネズの修行

    ひらがなオンパレードの魔法使い物語

  • アイドルのいる生活

    掌編小説のなかでアイドルのいる生活を送る人達の出来事を書いたものをまとめました

  • ししししししししし

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文学フリマ東京 2022 11月20日 参加のお知らせ

今月の20日に東京流通センターで開かれる文学フリマ東京に参加することになりました。私のブース番号はC09 第一展示場になります。 前回の参加が丁度一年前で、この一年間にもいろいろなことはありましたが、前回と違う点としては、これまで掌編小説のブースで応募していたのですが、今回は純文学のブースで参加することにしました。確か京都のときと同じですね。 書いてきたほとんどの小説は掌編小説になりますが、そのジャンルは海外文学や日本の純文学に影響を受けたことが多いため、純文学ブースの方が

    • 何があっても

      その音楽は、私がどんな時でもどこにいてもそばにいてくれた その音楽を聞き始めた中学3年生の自分には、この先 転勤したり、北欧に訪れたりなんてことも予測できなかった 幼い頃に自分の愛着の対象を引き剥がされた私には、きっとひといちばい喪失への恐怖というものが育ったと思う それは対人関係においてもきっとそうだ。でも、この音楽はじぶんの辛いときもずっと支えてくれた 大衆音楽のどこが人気あるかなんて知ったことか  詩人が歌を歌うフォーク70年代の頃よりも今は詩人が音楽の場面では

      • 掌編小説「X市」

        会社から有給休暇を取って内藤売瑠(うる)は仕事を少し休んで旅行をしていた。旅行の当初の目的を終えることができたが、帰りの新幹線の切符は翌日の夕方に買っていたので、さて、それまでにどこに行こうかと考えた結果、旅行ガイドに載っていた動物園が、泊まっているホテルからそう遠くはないので行ってみることにした。地下鉄で何駅か過ぎると、目的の動物園は駅から歩いて5分以内のところに入口がある。事前にオンラインで入場券を買うこともできるが、前払いすることが売瑠は嫌だったので、窓口に並んでしばら

        • 本の紹介など

          先日、文学フリマ東京に行ってきました。自分が参加していた頃よりは、規模や価格も大きくなっていて、来場者も多くて驚いた次第です。12月に行われるイベントはいつもとは違うビッグサイトで行われるようで、自分も応募してみました。抽選にはなるので、外れたら行けませんが。どちらでもいいですね。ただ、最近自分の日常を形成していた音楽のメンバーが亡くなったという知らせを聞くと、自分も生きているうちにまた詩集だったら、もう一冊作れるかなと思った次第です。 前置きは、このくらいにして、仲良くし

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        文学フリマ東京 2022 11月20日 参加のお知らせ

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          8本
        • ネズの修行
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          4本
        • 3本

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          詩 むむむ

          未完の物語 途中で息絶えた作者たち グライダー乗って 終始迫って これで終わっていいのに 終わらせてはくれない ああ静かになったというのに 鼓動からして前に 彷徨ったふりして往復する いつのご飯だって美味しい 滑稽にも足下が消されていくのがわかるのに 何度か誓ったことがある 歴史に対抗して 逆風とはいわない どこまでも立ち向かうのは 器が見られていた 家のなかで隠れていたのに 人のなかにも風雨にも 曝される 隠す手段もその動機もわかっていない たとえば火の玉が見えなく

          詩 むむむ

          小説 王国への旅 第2幕 27話 「道の上で」

          ようやく時間は動き出していった。サナギのフェアリーが魔法使いとクモの間から抜け出して飛び続けている一方で、マネキンのリバティと黒猫のパスも次第に意識を取り戻してきた。 「なんだかずーっと眠っていたような気がするわ」 「僕もそうだな。まるで自分を忘れてしまったようだよ」 「こんな道の上で止まっていたなんて不思議ね」 「そういや、魔法使いが一旦時間を止めるって言ってたね。止まった時間なのだから、それを眠りのように思うのはおかしなことだね」 「まるで私達が動かない間にも、本来の時間

          小説 王国への旅 第2幕 27話 「道の上で」

          掌編小説「チェキビンボ」

          結婚してる男はその財布の権限を奥さまに握られているので、質素だが限りある範囲のなかで、限界を超えることなく有効に生活することができる。対して、おれのような適齢期を超えた独身男は権限が自分にあるのだから、度を超えた散財をしたとて誰にも咎められはしないのだが、だからこそ自分でしっかりしなくては、月々のやり繰りを黒字で終えることができないのだ。そう、とん太は考えていた。この1週間のとん太が給与から使用できる金額は計算して2万円弱。食費を限りなく抑えたいものだが、とん太はこう考えてい

          掌編小説「チェキビンボ」

          掌編小説「individual」

          空の中を鷲が飛行していた。鷲にとってその飛行に明確な目的がある訳では無い。しいていえば、食べ物の調達という手段の一つではあったが、それは動物の宿命であるため、もはや日常の習慣と化していた。習慣というものは、意志よりも先に身体が動き出しているか意志の下で身体が抵抗しにくくなっているかのどちらかである。鷲にとって飛ぶことはなんら不思議でない自然なことであった。 鷲は飛んでいる間も視野は広く、地上の動きはよくわかるものであった。その日、鷲の視界には豹が草原を駆け抜けている姿を捉えて

          掌編小説「individual」

          ネズの修行 ブレッドのパンやさん編

          パンやのブレッドさんはあさはやくからしこみをしている。つくえのうえにはいただいたちゅうもんのリストがずらっとならんでいる。あさからそのちゅうもんにおわれ、ブレッドさんはおおいそがしだ。オーブンでパンをやいているあいだ、ブレッドさんはおもいつめたひょうじょうをうかべていた。 しかし、まもなくみせのそとからこえがきこえて、えんとつからなにやらものおとがきこえてきた。 「はあ、やっとついた!あれ、またここはトイちゃんのいえじゃない。しかもくらい!ゲホゲホ!どこだここは!」 しんぱい

          ネズの修行 ブレッドのパンやさん編

          小説 王国への旅 第1幕 24話・25話 スネークバイト

          こちら、過去に書いた連続小説(ほとんど止まってますが、、)王国への旅ですが、訳あってnoteにも公開します。こちらの方が読みやすいので。過去の話も気になった方はURLを載せますのでどうぞご覧ください。中々続きが書けないのですが、それは言いたいことはもう書いてしまったかもしれませんが、、また更新したらお載せします。 https://ncode.syosetu.com/n2962fl/ 読んでくださる方に特別に これまでのあらすじ マネキンのリバティ―は、黒猫のパスに連れて

          小説 王国への旅 第1幕 24話・25話 スネークバイト

          ライブアイドルグループ Panicmonster !n wonderland パニモンの紹介

          好きなアイドルグループを紹介しようと思います。好きになった経緯等は中立でいたいので控えようと思います。 Panicmonster in wonderland 略して通称パニモンと呼ばれるアイドルグループはメンバーが総勢9名のガールズアイドルグループです。 各メンバーの詳細も控えますが、ぜひ一度ミュージックビデオを観てどんな方がいるのか観ていただきたいです。 このパニモンの魅力なのですが、ベースはポップチューンなのに曲の途中に転調や変拍子があるところでしょうか。 さらに最

          ライブアイドルグループ Panicmonster !n wonderland パニモンの紹介

          掌編小説「ミツカラナイ」

            あれから数ヵ月が経ち、知人は未だに思いという水を注ぎ続けているのか、その成長の果実はあったのか、それをこれから打ち明けてみようと思う。 季節は樹木の葉が変色し、落葉をよく目にする秋になった。この日、知人は、彼が応援し続けているアーティストが東京で公演をするということで、仕事終わりに観に行くことを予定としていた。ただ、知人の仕事は急きょ予定が変わることがあり、予め夕方の時間を空けてはいたものの、当日の終業時刻までになってみないと、そのまま急いで支度して帰れるものなのか、残る

          掌編小説「ミツカラナイ」

          掌編小説「寂しさ」

          麓に帰ったイエティだったが、快適には眠れなかった。いつもと同じ場所なのに、辺りが騒がしくなったのだ。普段ならヤクが寝息を立てているの聞いているに過ぎなかったのだが、この日は最近ジャコウジカの群れが押し寄せてきて騒ぐようになった。自分の縄張りという意識はそのときイエティに芽生えたのだろう。静かであってほしいのにそうしてくれない。この寝床でもう何年も過ごしていたのにちょっと人間のところへ旅していたらこの始末である。 「グルウ」 イエティは不機嫌さを隠すことができなかった。ある

          掌編小説「寂しさ」

          小説 王国への旅 第2幕、1話 脱出

          インバイトは止まっている世界のなかから、ただひとつ動きを制限されなかったワナクモの棲家に向かった。ワナクモは洞穴で自分の巣を張り巡らせ、インバイトの魔法を回避していたわけであった。 「ちょいとごめんよ」 「あいよ」 ワナクモは巣を破こうとすると向こうに魔法使いの姿が見え、久しぶりの客人の嬉しさと魔法使いになにかされるのではという不安で落ち着かなかった。 「魔法使いさん、何しに来たんだい?」 「いやあ、1年も退屈させて悪かったなあと」 「は?」 「君が私の魔法からかいくぐってた

          小説 王国への旅 第2幕、1話 脱出

          1年半、ライブアイドルのライブを行って感じたこと

          久しく小説を書いていないと、書きたい話題がなくなってくるなと感じた。本は読みたい本を少しずつ読んでいるので、挫折しながら複雑な本を読んでいるので、特に他を読む気もしない。そんななかで、小説のイベントやこの間の選挙なども行く気をなくした。今、かれこれライブハウスでライブをするアイドルのステージを観に行くのが習慣になっている。そのなかで感じたことを箇条書きにして書きたいと思ったか、なにか文章を書くこと自体をリハビリにしたいのかこれを書いている。パソコンが住んでいる家から実家に移し

          1年半、ライブアイドルのライブを行って感じたこと

          nemuriorcaの現体制卒業ライブに行ってきて

          nemuriorcaの現体制卒業ライブに行ってきました。 その感想や思ったことをこちらに書こうと思います。なほ、メンバーの方とはもうお会いすることはないかもしれないので、直接話をきくことはないかもしれませんが、最後にアイリさんとロキさんに手を振ったことやアンコールの君僕スターティアをこちらも精一杯振付をまねたのが、お別れの合図かと思います。 全曲を披露してくれたnemuriorca。来るまでにサブスクの曲は聴いていたので、あがっていない曲も入っていたのではとそう感じます。

          nemuriorcaの現体制卒業ライブに行ってきて