203ボイス収録編c:収録前の準備をしよう!(クライアント側)【美しょゲを作ろう】
ども、ゲームで勝たないと面白く思えない自分を何とかしたい恒石涼平です。でもこれ性分なのよね……
今日の美少女ゲーム制作日誌、 #美しょゲを作ろう は引き続きボイス収録のお話。前回でスタジオの予約とスケジュール確定を行ったので、収録への準備をしていく内容です!
《収録に必要なものは?》
ボイス収録するにあたって必要な準備は大きく分けて3つ。
声優さんに設定・台本を送る(なるはや)
収録に必要な素材をスタジオに送る
スムーズに進められるように自分の準備を行う
それぞれ自分が優先度を決めて進めた順になります。それぞれを実際の流れと共に解説していこう!
《声優さんに色々送ろう》
まずは「キャラや世界観の設定」「収録用の台本」を声優さんに送ります。
個人的に一番優先度高いかなと思ってる部分。人によっては当日に目を通すだけでバッチリ決めてくる場合もあるんだろうけど、基本的には読み込む時間・軽く練習する時間が必要だと思うので。
声優さんがポテンシャルをしっかり出せるように、これらの送付はなるはやを心掛けていきましょう!
なおシナリオを台本にする流れは既に記事にしてるので、気になる方は下のやつ読んでくだしあ。
はい、じゃあ恒例になってきた声優のみたかりんさんとのやり取りをお見せしよう。
というメッセージを送ったら「問題なくダウンロードできた」「テーマ曲も楽しみにしてます」といった旨の返事をいただき……
捕捉として、キャラの感情に関して返信をしておきました。自分は「声優さんの認識、持ち味が足されて魅力的なキャラとして完成する」と考えてる派なので、その点も最後に記載。
こちらのメッセージに対して、みたかりんさんからは「台本読んで考えてみます」「当日調整しながら演じられれば」という内容の返信をいただきました。
向こうさんがどう考えてるかをしっかり伝えていただけてるので、クライアントとしても安心できるね。
さてそこから2週間ほど経って……
残りのシナリオを書き上げて、台本化したので送付。
なおここで送った別編のシナリオはnoteでも記事にしてません。色々と隠し要素をぶち込んだので、探す楽しみを残すためにここだけは隠させてもらうぞ!
これに対してみたかりんさんからは「問題なくダウンロードできた」「文字数的に1,2時間延長の相談するかも」といった内容の返信が来ました。
収録時間の概算、めっちゃ難しいんだよね。キャラクターによっても変わるし、演者さんの慣れや調子によっても変わる部分なので。簡単には決められない部分なので延長する可能性を心の片隅に置いておくことが重要です。
それから「当日の進み具合で決めましょう」といったやり取りをして、声優さんに対する事前準備は完了になりました。
《スタジオにも送ろう》
次はスタジオさんに必要なものを送っていきます。
収録するにあたって用意しておくものは、スタジオ予約をさせてもらった際に先方から提示していただきました。分かりやすくてありがたいね、その準備物がこちら。
収録台本
テーマ曲のカラオケ音源
テーマ曲のガイドメロディ音源(ボーカル、ハモリ)
上記の楽譜データ
歌詞データ
はい、ほとんどテーマ曲収録の準備です。
ボイス収録としては声優さんに送ったのと同じ台本を送るだけなのであまり話すことがないんだけど……社員時代の経験を含めて台本について補足解説しておこうか。
収録における台本で大切なポイントが台詞ごとに番号を打っておくことです。頭から連番で、今回の場合は「koi_(番号)」という形式で記載しました。
こんな感じ。番号の前に一応キャラ名称として「koi_」と記入してますが、実は今回の企画では必要ないです。キャラが複数ある場合は絶対に必要なんだけど1人だけだからね。ほぼ雰囲気で入れてます。
今回はスタジオさんにボイスカット(台詞を1つずつファイル分けして納品してもらうこと)を依頼していませんが、そちらも依頼する場合はこの番号がファイル名になるのであまり複雑な文にならないよう注意しましょう!
ボイスカットしないなら番号も要らないんじゃないの?と思う方がいるかもですが、収録する際に『何番の「~~」って台詞のとこもう1回録ってもらっていいですか?』みたいなディレクションをするから必須なんだよね。特に事情がない場合は記載することをオススメします。
はい、台本に関する話はここまで。揃ったデータを送付する際のメールをお見せしよう。
仕事のメールは「なんで文頭に相手方の名称とかいるんだろうね」と思いながらいつも書いてます。はいすいません愚痴でした。
メールとしては普通の内容だね。挨拶から始まり、先方にご認識がないようにどこの収録の話かを記載してから本題の送付、合わせて収録に関して報告しておくことを載せました。
声優キャスティングからスタジオさんに依頼してる場合はスタジオ経由で台本を送ってもらえる場合が多いので、一応こちらから送った旨も記載。
すると先方からは「ファイルを受け取って担当社と共有したこと」「立ち会いに関してのガイドラインの共有」「延長についての説明」「オンライン立ち会いに関しての説明」といった内容の返信が届きました。
延長に関しては料金が変わる部分でもあるから、その点の認識は互いにしっかりと理解しておかないとね。それぞれ承知した旨をこちらも返信して、これにてスタジオへの準備は完了です!
《己の準備も怠るなかれ》
はい、最後に自分の準備です。とは言っても収録時に滞らないようにシナリオや設定などを再確認するだけだけども。
ここで重要なことは「シナリオで譲れない部分は何か」「このキャラのテーマは何か」をしっかり理解し直しておくこと。
そこだけ定まってれば「この演技だとシナリオのここが伝わらないかも」「ここだけキャラのテーマからズレてるかも」といったディレクションの判断軸になります。
こういうのがない人のディレクションってさ、実を言うとディレクションじゃねえのよ。勘で決めてる行き当たりばったりになってしまうと作品の軸がブレブレになってしまいがちなので気を付けましょう!
あと準備としては、オンライン立ち会いをするためのソフトを導入したんだけど……その話は次回にまとめよう。
《今日はここまで》
という感じで本日は収録準備についてお送りいたしました。
これから収録する機会がある人とかに参考になれば幸いです。あと単純にゲーム制作の裏側はこうなってるんだーと楽しんでもらえたら嬉しいな!
んじゃまた次回お会いしましょう。