204ボイス収録編d:SYNCROOMでオンライン立ち会い開始!【美しょゲを作ろう】
はい、1ヶ月ちょっと更新してませんでした恒石涼平です。
別の短編ゲーム作って販売登録まで済ませたので、今日からはこっちの企画「美少女ゲーム制作日誌、 #美しょゲを作ろう 」を再開していきます。
ボイス収録のお話の続きで、今回は #SYNCROOM というヤマハのサービスを使ったオンライン立ち会いについて話すよ!
《立ち会いとは》
まず前提として「立ち会い」って何ぞや?という所から簡単に解説しましょう。
収録現場における立ち会いとは「収録がしっかりと出来ているか、進んでいるかを現場に立ち会うことで確認する」というもの。ちょっとややこしいんだけど、まずは収録現場に携わる人たちを紹介しよう。
収録現場にいるのは主に「声優」「レコーディングエンジニア」「ディレクター」「立ち会い」の4つ。
声優さんは言わずもがな演じる人。レコーディングエンジニアさんは機材関係や収録作業そのものをやってくれる人。エンジニアは基本的にスタジオ予約に同梱されてる場合が多いかな。
そしてディレクターは収録に対して合ってるか合ってないかを確認し、指示を出す人。立ち会いは聞かれたら意見は出すけど基本は見守る人……みたいな感じ。
今回の場合は自分が「ディレクター兼立ち会い」という感じだけど、規模が大きくなれば専門のディレクターさんを雇う場合もある。アニメは基本そっち。
とまあ、今回は収録がちゃんと進んでいるか確認しつつ、ディレクターとしてボイスをどんな風にしたいか指示を出していきました。
そして問題はそれを「オンライン」でやるってことだ。
《オンラインで立ち会おう》
簡単に説明すると「通話上でボイス収録を聞く」ということ。
LINEとかSkypeとかDiscordとかで通話するような感じよ。ただサービスによって音質は違うし、遅延(遅れて聞こえてくる)があったりとする。音質が悪かったら何もディレクション出来ないのでかなり大きな問題だったりする。
そこで使うのが、今回のスタジオさんが仕様している「SYNCROOM」というサービス。
なんかこう、よく分からないけど遅延の少ない音声通話サービスです。
オンラインで一緒に楽器演奏をするために作られたサービスなんだけど、音質もよくて遅延もほぼないのでレコーディングにも活用できちゃうのだ。
とりあえずこいつを使った収録の流れだけきょうは説明します。使い方はうちもハッキリ解説出来るわけじゃないのでやんわりとだけね。
《SYNCROOMを使おう!》
SYNCROOMはブラウザ上でも使えるみたいだけど、安定性を考えてソフトをインストールしました。起動して、事前に教えてもらってた部屋に入ると……
画面はこんな感じ。他の通話ソフトより詳しく設定出来るけれど、基本は変わらないので操作に困ることはないんじゃないかな。
じゃあ入ってからの流れを見ていこう。
1:音声チェック!
部屋に入ったらまずエンジニアさんと音声チェック。
エンジニアさんの声が聞こえるか、収録ブースにいる声優さんの声が聞こえるか、反対にこちらの声が聞こえるかといった部分や、ディレクションが出来るだけの音質かどうかも確認します。
2:収録の流れについて確認
エンジニアさんや声優さんによって収録の流れは変わるので、その辺りは当日に確認することが多いです。まあ前項も含め、チェックするとこは大体エンジニアさん主動でやってくれるので立ち会う側はあんまり気にしなくていいかもね。
んで確認する収録の流れは、大体以下の項目。
台本やキャラに関して最終確認
収録するボイスの順番
ボイスの区切り決め(休憩や確認を挟むために大体50とか100とかで区切ったりする)
収録時の注意点
まずはどういう感じでキャラを演じてもらうかの認識を共有。事前に設定を渡してるけど、口頭でのニュアンスを含めるとキャラのイメージが変わったりするので念のため確認しておきます。
そして収録するにあたってどのシナリオから録っていくのかを確認。基本的には頭からでいいと思うんだけど、物語によっては時系列が前後することもあるので臨機応変に。今回は台本の時点で流れで録れるようにしておいたので頭から進めることにしました。
次に「ボイスの区切り」というものを軽く打ち合わせました。事前にボイス番号を割り振ってるので「50ずつとか100ずつ録りましょう」とかを決めることが多いんだけど、今回はシナリオが短いので物語としての区切りで止めることになりました。なお声優さんによっては200台詞くらい一気に行ける人もいるらしいぞ!
そして最後に収録時の注意点。スタジオ側からの留意点だったり、声優さんの調子を聞いたりする感じ。まあそこは臨機応変ってことで。
あと決めたことといえば……スタジオで立ち会う時はキューボタンってやつを押しながら喋ることで収録ブースにいる声優さんに声が届くようになるんだけど、オンラインなので今回は「収録中はこちらがマイクをミュートする」という形で進めることになりました。
3:スタジオで収録の準備
確認と軽い世間話が終わったら早速収録へ。
声優さんがブースに入って、エンジニアさんにマイクや機材準備をしてもらいます。つまりこちらがやることは……何もない!
最初に録る所の台本に軽く目を通したり、メモの準備とかをしながら待ちます。それが終わったらいざ収録開始です!
《おわりに》
という感じでボイス収録の準備が全て完了しました。
次回からは実際の収録について思い出しながら解説だけど、実はそんなに語ることないんじゃないかな……? 立ち会いの際にどんなことしてるのか、メモの取り方とかを話せれば上々か。
それが終わったら「収録後~納品」の話、ゲームに組み込むために台詞ごとに分けていく「ボイスカット」とかをやっていければ。今週からはガンガン行くぞー!
では、また次回お会いしましょう。