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選ばれること
小さいころは「選ばれない」子だった。
お遊戯会や文化祭で主役はもらえなかったし、スポーツも苦手で代表にも選ばれなかった。中学生のとき好きになって思い切って告白したクラスメイトの男子は、私ではなく2つ下の可愛い後輩を選んだ。
ようやく選ばれるようになったのは高校の頃からだと思う。
「いいな」と思っていた男子から告白されたり、優秀な生徒がもらう賞をもらったり、少しずつ私が選ばれるようになった。さらに、大学受験は受験した3校から合格通知をもらって一番高望みした大学に進み、好きになった男の子から告白されてその中から一番気に入った人と付き合った。
「選ばれる」から「選ぶ」側になった。
これは大きな転換だった。
「選ぶ」側になると自信がつく。
就職活動中は私が会社を選んでいた。自分が会社に求めるものを3つ挙げ、〇X△で評価した。そして、「私を選ばない会社なんて見る目がない」「東京で就職できなければ、海外で就職すればいい」と根拠レスで上から目線の女子学生だった。このくらいの自信があると、どんなに落とされても怯まないし、ポジティブに自分をアピールしていったので面接は強かった。
キャリアを考えるとき、「選ばれる」と思うか「選ぶ」と思うかで、まったく違う。前者は受動的で、後者は能動的だ。
ただし、働くことは「誰かの役に立つこと」なので、自分の能力や経験が誰かやどこかで「必要とされること」も大事である。でも、何でも言いわけでもないので、その中から「自分が選ぶこと」も大事だと思う。
だから、「選ばれる」と「選ぶ」の両方があるのが「キャリア」だと思う。
でも、ゼロから「選ばれる」と「選ぶ」を自らつくりだした人がいる。
それをやっているのが「起業家」だと思う。
女性のキャリアの選択肢として「起業」もありだと思う。
次回から続く「キャリアレシピ」のゲストスピーカーは、主婦から起業した女性たちの話だ。
新春スペシャル1月25日(水)20時~のゲストスピーカーの山田美緒さんは夫についていった海外で子育てしながら起業し、第5回2月21日(火)20時~のゲストスピーカーの松田陽子さんはお子さんを産むのと同時並行で起業した女性だ。
「自分には起業なんてムリムリ」と思っているあなたも、「いつかその日」が来るかもしれない。そして、そういう時は「選ばれてしまう」ので、ぜひ視聴してほしいと思う。