マンション・戸建の購入は資金計画から!後悔しない住宅購入のポイントを不動産屋が解説します
こんにちは! 看板のない不動産屋ヨシカワです!
いきなりですが、みなさんは「家を買いたい」と思ったとき、何から始めますか?
おそらく多くの人が、「物件サイトを見る」と答えるのではないでしょうか。しかし、それは大きな間違いです! もし、物件サイトを見ることから始めてしまうと、時間をかけて欲しい家に出会ったとしても、最終的には家が買えなかった……なんてことも。
この記事では、そんな事態に陥らないための「物件探しの最初の一歩」を解説したいと思います。
物件探しは「資金計画」から
結論から言うと、物件探しの第一歩は「資金計画を立てること」です。
資金計画とは、「自分がどれくらいお金を借りられるのか」、そして「月々どれくらいの返済額になるのか」を明らかにすることを指します。
実際、この資金計画を立てないままさまざまな物件を内見し、「これだ!」と思う物件に出会ってからローンを申し込んで見ると、借りられる金額では手が届かず、結局は買えなかった……という方が少なくないんです。これでは物件探しや内見にかけた時間が丸々無駄になってしまいますよね。
やっかいなのが、不動産屋さんの中にもローンに関する知識を持っていない方がいることです。そういった方に物件探しを手伝ってもらっていると、最後の最後にお金の話になって……ということがあります。
残念ながら、不動産屋さんの中には「家を売るプロフェッショナル」として物件の相場などに関する知識は持っているけれど、ローンの仕組みなど「お金に関する知識は素人同然」という方もいるのが事実なのです。
ですので、「不動産屋さんに任せておけば問題ない」なんてことはない、と覚えておいてください。
とにかく、物件探しの第一歩は不動産屋さんに相談をすることでも、物件サイトを見ることでもなく、「資金計画を立てること」です!
資金計画はどうやって立てればいいのか
では、資金計画はどのようにして立てればよいのでしょうか。
初めてローンを組む方からすると、なんだか難しいように感じられるかもしれませんが、そう難しいことはありません。
基本知識として覚えておいていただきたいのは、「借り入れ限度額=年収の7〜10倍」ということです。人によって変動するのですが、平均すると借り入れ限度額は年収の7〜8倍というところでしょうか。(細かな計算式は存在するのですが、ここでは割愛します)。
より正確に限度額を把握するためには、ローンに関する知識を有するFP(フィナンシャル・プランナー)さんや、不動産屋さんに相談をし、計算してもらうことをおすすめします。
ただし、「(お金を)借りられるか」と「(月々に定められた返済額を)払えるか」は、分けて考えなければなりません。適正な予算は家族構成や生活スタイルなどによって異なりますので、不安な方は専門家に相談してみましょう。
しかし、身の回りに気軽に相談できる人がいない、という方もおられると思います。そんな方はインターネットに頼りましょう。
たとえば、手軽に住宅ローンのシュミレーションをしてくれるアプリもありますし、CASIOさんが運営している高精度計算サイト『keisan』を利用すれば、毎月の支払い額や、金利なども踏まえて指定した年月が経過した際の残債などをすぐに算出してくれます。
これらはすべて無料で使えますので、まずはここから始めてよいのではないでしょうか。
物件購入を有利に進めるための「事前審査」
より手堅く物件購入を進めたいという方であれば、実際に銀行に行き、事前審査を行ってみるのも手でしょう。
事前審査は、仮決めの物件でも(それも無料で)受けることができます。ただし、ネット銀行の場合、事前審査をAIを活用して簡易的に実施している場合もあるので、正確な審査結果にならない場合があります。
他方、4行のメガバンクを始めとする都市銀行であれば、事前審査の時点で個人信用情報も踏まえて審査を実施しているので、信頼性の高い結果が得られるでしょう。
また、事前審査を通すことには大きなメリットがあります。
そのメリットとは、「優先権が得られる」ということです。たとえば、仮決めの物件の事前審査を通過した後、本当に購入したいと思う同価格帯の物件を見つけたとしましょう。当然、販売を担当している不動産屋さんに購入申込書を提出することになりますが、人気の物件であればあるほど、同じタイミングで購入申込書を提出する方が現れます。
これは「買い付けが重なる」という状態なのですが、そんなとき、「同じ価格帯の物件の事前審査が通っていること」が大きな武器になります。端的に言えば、不動産屋さんが優先的に手続きを進めてくれるようになるわけですね。
さらに言えば、初めてお付き合いをする不動産屋さんに「過去に○○万円の物件の事前審査に通ったことがある」と言うと、目の色を変えて必死に物件を探してくれます。
当然ながら、不動産屋さんもビジネスです。かなりドライな言い方になってしまいますが、不動産屋さんからすれば、たくさんの時間をかけて内見に付き合ったとしても、最終的にローンが通らなければ1円の儲けにもなりません。
つまり、事前審査が通っている(=最終的にローンを通過する確率が高い)お客様は、不動産屋さんにとって「優先したいお客様」である、ということなのです。
以上、今回は「物件探しの第一歩」を解説してみました。とにかく「物件探しは資金計画から」ということだけでも覚えていただければ幸いです。
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