真の「なんとかなるさ」:サラリーマンが幸せになる方法 その7
これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。
今回は無理してポジティブ人間にならなくてもポジティブマインドで幸せになれる、というお話です。
まずネガティブから始める
ポジティブシンキング。
プラス思考。
自己啓発。
本来これらは悪い意味はなく、むしろ人生を向上させる素晴らしい方法です。でも「ポジティブ過ぎてキツイ」「プラス思考の圧がうざい」「胡散臭い」など、ポジティブ界隈にネガティブな感情をもっている人は多いのではないでしょうか。
ポジティブ疲れ
と言うそうです。
破れかぶれな状況であれば根拠のないポジティブシンキングも救いになると思いますが、振り返り・反省し・やり直さなければならない状況で「なんとかなるさ」などと無責任な発言はひんしゅくを買うでしょう。
ポジティブの押し売り。モンスターポジティブ。否定からのポジティブ。
ネットで少し検索するだけでごろごろ出てきます。それだけ「無理やりなポジティブ」に皆うんざりしているという証拠。
さらに全てを無理やりポジティブに捉えてしまい現実をかえりみない状態には「ポリアンナ症候群」という病名までついています。行き過ぎたポジティブは現実逃避ということなんです。
また、ネガティブな感情を抱いたときに、その感情に蓋をして自分自身に嘘をついてまでポジティブ思考をし続けると心に歪みが発生します。
ニューヨーク大学、ハンブルク大学、バージニア大学の共同研究でも、長期的なポジティブな空想がうつ症状を悪化させ、パフォーマンスに問題がおこる可能性が示唆されています。https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0956797615620783
へこんだ時・悲しい時・怒った時、その感情を「ダメなこと」として抑え込み無理に笑顔を作り続けていると、本来の自分を自分自身で否定し続けることになります。続けているといずれ自己肯定感がぺしゃんこになってしまうでしょう。
だからまず、ネガティブな自分を受け止めること。
ネガティブでもいいじゃないですか。
それが人間の自然な心の在りようです。まずはその自分を認めてあげて、受け止めてあげて、今の感情を認識しましょう。
ネガティブ発⇒ポジティブマインド
私はストレングスファインダー上位5つの才能の1つに「ポジティブ」を持っています。そんな人間がネガティブを語るな、とお思いかも知れませんが少しお付き合いください。
私は非常に後ろ向き気質です。尻込みし、躊躇して、迷いに迷った挙句やらない、という事も多いです。くよくよと後悔することも数知れず、何かの集まりやイベントで現場まで行ったのに参加せず帰ることも良くありました。意気地がなく根が暗く事なかれ主義なんです。
これらは全て想像力のせいです。
いつも最悪のケースから考える癖があります。「嫌われたらどうしよう」「失敗したらどうしよう」などど考えてしまい逃げ出したくなるのです。
妻と付き合っているときも、子どもが生まれたときも、常に最悪を想定していました。
こんな人間のストレングスがなぜポジティブなのか?
最悪から考えるということは予め備えができるということです。最悪を想定ずみなので、だいたいの悪い結果にも「この程度でよかった」と思えます。マイナスから始めているのでゼロ地点からの人より、プラスの結果がより一層嬉しいのです。
そう、ネガティブだからこそ真に根拠のあるポジティブマインドを持てたのです。
元々ポジティブな人は?
だからと言って、元々ポジティブな人をディスっている訳ではありません。それはかけがえのないギフトです。
ポジティブ気質を深堀りし言語化すれば素晴らしい武器になります。他人に押し付けさえしなければムードメーカーとして重宝されるでしょう。
ナチュラルにポジティブマインドを持てているということは、生まれながら幸せになる力を持っているということです。
以前も書きましたが、幸福学の第一人者、前野隆司教授の研究によれば、幸せな人には四つの因子がそろっているそうです。
やってみよう(自己実現と成長)
ありがとう(つながりと感謝)
なんとかなる(前向きと楽観)
ありのままに(独立とマイペース)
大切なのは「なんとかなるさ~♪」という思考停止ではなく、「(こうすれば)なんとかなる」と考えられる前向きな思考力。ポジティブな体質ではなく、ポジティブなマインドを持てば幸せになれるのです。
リフレーミング
ではポジティブマインドを持つに具体的にどうすればいいのでしょう?
コップにもう半分しか残っていないと思うか、まだ半分も残っていると思うか、という例で有名な「リフレーミング」というやり方があります。物の見方を多面的に(フレームを変えて)見てみるという手法です。
TEDxSapporo のスピーチで有名になられた植松努さんは、次のように述べられています。
教育というものは「死に至らない失敗を安全に経験させるためのもの」だったんです。でも、それがすっかりおかしくなってしまったんです。
なぜかというと、
失敗をマイナスだと思っている大人がたくさんいたからなんです。
その人たちが、みんなの可能性と自信を奪ってきたんです。
お互いに夢を喋ってお互いに
だったらこうしてみたら?
って言ってたら全員の夢が叶ってしまいます。
失敗はマイナスではなく見かたを変えてゴールまでのステップと考えればいいということでしょう。迷路は1回行き止まりに着いたらそこで終わりじゃありません。分岐に戻って「だったら別の道を試してみたら?」なんです。
かの有名なトーマス・エジソンの言葉にもこうあります。
私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。
I have not failed. I’ve just found 10,000 ways that won’t work.
だったらこうしてみたら?を1万回も繰り返した1万1回目になんとかなったわけです。たった1回や100回くらいなんとかなります。
まあいいか
「パパはすぐ「まあいいか」って言う。」
息子に言われた言葉です。よく見てますよね。
同じことを上司にも言われました。「諦めが良すぎる」「やり切る気迫がない」という訳です。
しかし私にも言い分があります。
上手くいかなかったとき、私はそのやり方に固執せず「まあいいか」と手放しすぐに別の方法に目を向けます。「まあいいか」は気持ちを切り替えるためのスイッチです。するとプランBがすぐ頭に思い浮かぶのです。目の前のタスク・目的を近視的に追うのでなく、もっと大きな視点で見たときの本来のゴールに着地させる私なりのやり方です。
だったらこうしてみたら?
が思いつかないのなら「まあいいか」を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
1.ネガティブでいいじゃない
2.だったらこうしてみたら?で別の道をいこう
3.それでもダメなら「まあいいか」
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
よろしければ過去の回も読んでいただけると嬉しいです。
【変化こそ幸せの正体】:サラリーマンが幸せになる方法 その4
https://note.com/ryo_wellbeing/n/n591d689075a1/
【何者にもならなくていい】:サラリーマンが幸せになる方法 その5
https://note.com/ryo_wellbeing/n/na703206ca936/
【「ありがとう」こそ最良の戦略】:サラリーマンが幸せになる方法 その6
https://note.com/ryo_wellbeing/n/n7acd26481f12