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【仕事ができる会社員】下手な文章を書かないために抑えておくべきポイント
仕事ができる独身貴族になるためには、「分かりやすい文章を書ける」というのは必須スキルです。どんなに良いことをしても「この人の文章、何書いてるか分からないんだよな。。。」と思われたら、もうスタイリッシュな印象を持たれる事がなくなるからです。どんなに痩せていて、PCに詳しくて、後輩の仕事もカバーする要領の良さを持っていたとしても、文章がわかりにくければ意味がありません。
文章を書く力はそれだけ重要ですし、現代社会で仕事をする上で文字を書かない事はほとんどありませんよね。
*お前の文章がわかりやすいっていうのか?
*お・・・おう・・・。
さて、前置きが長くなりましたが、こんな「できるサラリーマン像」を支える文章能力に関して、最近読んで「ハッ!?」とさせられた本があるので紹介します。
田中泰延さんの「読みたいことを、書けばいい。」です。
今回はこちらの本の内容に沿って、わかりやすい文章の書き方をご紹介していきたいと思います。
1.とにかく文字数を減らす
当然のことながら、文章が長いと人は読む気を失います。しかし、伝えたいこと以上に長い文章を書いてしまう人は意外と多いです。
原因は、「仕事した気になる」ためです。
長い文章を書いて、WordやPowerPointの枚数を増やして分厚い資料を作ると、なんだか達成感がありませんか?この達成感は「=仕事した感」と勘違いしやすい非常に厄介なものです。
クリップ留めした大量の資料を使って説明することは一見「やる気がある」様に見えますが、無駄な情報を削ぎ落とした1枚の資料で伝えたいことをサクッと伝えた方が圧倒的にコスパ良く働くことができる上、「結局何が言いたいのか」がわかりやすくなります。
「文章を短くするぞ」と思って資料を作ると、自然と無駄な部分を削ぎ落として内容が洗練されていきます。皆さんも思い返して欲しいのですが、意外と本筋にいくための前段の話っていらないことが多くないですか?
これ以降は、もう説明相手に「ああ、この資料読みたくないな」と思わせることはやめましょう。
2.ファクトをきちんと書く
最近、この様なことがありました。
部下の資料を確認した際に、「現在の●●は、▲▲様な状況で〜〜」という文章について「この▲▲の状況ってどの資料に載ってる結果を基に書いてるの?」と確認したところ「いえ、何となくみんながこう言ってるので」と返ってきました。・・・あと一歩で手が出るところでした。
今「そんなことする奴は新人だけだよ」とバカにしましたか?これが、意外と多いんです(これは僕が8年間働いて感じたものなので、ファクトではないので恐縮ですが・・・)。
「きちんとエビデンスのあるファクトを書く、そこからロジカルに結論を導きだす」という能力は社会人に必須の能力であるにも関わらず、持ち合わせていない方が多いです。これは私の勤める会社だけでなく、営業で来る他社や僕が出向で出た先の会社も同様でした。
エビデンスの重要性について、著者は「ライターの仕事はまず『調べる』ことから始まる。そして調べた9割を棄て、残った1割にやっと『筆者はこう思う』と書く。」と表現しています。サラリーマンの資料作成も同じです。労力の9割は「調べる(インプット)」作業に当てるべきなんです。
ちなみに、著者は何か書き物をする際には国立系図書館まで調べにいく必要があると考えているそうです。さすがです。
3.過去は当然の如く知っている
前項にも関連してくることですが、サラリーマンは、自社または同業界で過去どんなことをしてきて、どんな結果だったのかを当然の如く知っている必要があります。
企画等を考えるとき、画期的なものを0から生み出すことは、一部の天才的な人材しかできません。では、世の中を引っ張っている企業はどうやって新しい商品・サービスを考えているのでしょうか。答えは、「過去の実績をきちんと把握して、その上で自分のオリジナルを付けて新しくする」ことをしているんです。
例えば、恋愛物語でいうと、少女漫画原作の映画や恋愛模様ドラマが多く誕生していっています。私は、新しいジャンルの作品がどんどんできている様に感じていましたが、この著者に言わせれば、「それ、全部夏目漱石がやってましたからー!!!残念!!!」とのこと。
*吾輩は恋愛のプロである、、斬り!
何が言いたいかというと、過去の話はみんなわかってますよね?ここからどうするかを話しますくらいの前提で作られた企画でないと、上司からしたら聞く意味がないものになってしまいます。
「当社はそれはやったことはないのか?」「同業他社はどうしてきた?」「今までと何が違うんだ?」「どうして良い企画だと思ったんだ?」という質問をしなくて良いだけでも、非常に身のある打ち合わせになるものです。
4.題材を愛せよ
これが究極の文章術です!
これさえ出来ていれば、どんなにわかりにく文章を書いてしまったとしても「あ、この人本当にこれをやりたいんだな」という熱意だけは伝わります。そして、人の胸を打つ文章というのはそういう文章です。
しかし、全ての文章をこのモチベーションで書くことは普通の人間には出来ません。出来る人は確実に変態です。
それではどうすれば良いか、著者は以下の2点の解決策を提示してくれています。
□ エビデンスを探すときに愛すべきポイントを見つける
□ 「僕はこの題材のここを愛する!」というポイントを入念に調べる
(愛するためのエビデンスを見つけにいく)
「僕が愛した部分を全力で伝えるんだ」という気持ちに持っていければ、その愛をより具体的に伝えるために、自然とエビデンス探しにも力が入ります。つまり、調べることは愛することなんです。
5.最後に
本書では、上記以外にも色々な基礎テクニックを紹介しています。
所謂、読んで終わりの本ではなく、それ以降の文章作成に向かう姿勢を変えてくれる本となる、、、と僕は思っているので、是非とも気になったら読んでいただきたいですね。
色々と語っているものの、この本を読むと、著者の田中さんが一番描きたいものを書いているんだということは確実に感じられます。なぜなら、この本の内容は要約するに「文章をわかりやすく書く方法はない」ということを愛を持って長々と書いただけのものだから。。。
*なんか上手いこと言った風?
以上。