バーチャルドラフトに挑んだリーグとは

コロナは待ってくれない。
卒業式、入学式、入社式を開催できなかった例は多々あり、何かしらバーチャルな空間での実施を余儀なくされたところも多いと思います。

卒業シーズンのアメリカでは昨日複数の放送局、そしてオンラインでGraduate Togetherという番組で卒業生を称え、オバマ元大統領はメッセージを送り、さらにレブロン・ジェームズもホストとして参加。

この自粛期間が続く中、新たに選手を迎え入れたリーグもあります。コミッショナーとの握手、会場での家族との抱擁、ライブで見ることの出来る人間模様が魅力のドラフトにおいてバーチャルで挑んだリーグはどうだったのか。

米リーグでバーチャルドラフトをいち早く開催することになったのは女子プロバスケットボールリーグのWNBA。4月17日に開催され、久しぶりのライブスポーツコンテンツだったため、話題を呼びました。WNBAにとってはここ16年で最も視聴数が多かった結果となりました。

リアクションに時差が生まれてしまう場面もありましたが、その中でもドラフトされた選手達が家族と喜びを分かち合う姿は十分に見ることができました。中継では現役選手やNBA選手からのメッセージを多々含んでいました。

そして更なる注目を集めたのが、4月23日に開催されたNFLドラフト。その中継の裏側に迫った動画も。

この注目が集まるドラフトにスポンサーも独自の形でのアクティベーションを実施。大手ビール製造会社のアンハイザー・ブッシュのバドライトはNFLドラフトを盛り上げるファンのブーイング要素をバーチャルの空間で展開。

そしてドラフトを正式に開始する前には遠隔からの国歌斉唱もありました。

3日間のドラフト中継中には約100以上のブランドがスポンサーとして参加。そのうち6割が初めてNFLドラフトでスポンサーとなった企業。そして若い世代にもリーチするためにリーグとしてTikTokを積極的に活用。コミッショナーもダンスに参加するなど、そのオープンさを披露しました。

@nfl

Hey Jerry, can’t believe I’m doing this but you asked... welcome to the league! #goingpro #nfldraft #duet with @jeudyjerry

♬ Toosie Slide - Drake

結果的にNFLドラフトはバーチャルにもかかわらず、史上最多の視聴数を記録。個人的にはGMや監督のキャラクターが出たり、Zoomを活用してファンやチアリーダーの方を巻き込んで各指名を盛り上げたりと飽きさせないコンテンツの多さは満足でしたが一部では物足りなさを語る者も出ていました。それでもこの時間は日常の生活が戻ってきたかのように各チームの指名に没頭出来たという見方もあります。

そして5月4日にはMLL(メジャーリーグ・ラクロス・リーグ)がバーチャルドラフトを開催。ユニークだったのはコミッショナーではなく、現役選手や歴代の名選手がドラフト上位指名選手を発表したということ。

今後ドラフトを控えるリーグにとっては、それぞれが参考になっていくことかと思います。MLBも6月10日からバーチャルでドラフトを開催することがすでに決定しています。

これまでは各球団40巡指名まであったドラフトが5巡に短縮されてしまう今年のMLBドラフト。このネガティブな状況がある中でどう言ったメッセージを発信するのかも注目ですね。

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