日米を繋ぐスポーツチームの可能性
私の取り組むテーマは「ワシントン ウィザーズを通して日米をどう繋げることが出来るか」そのものにあると考えています。
その第一に来るのがウィザーズが展開する日本語アカウントによるものですが、デジタル上以外に日本と何を一緒に出来るのか。それを常々考えています。
東日本大震災は私の記憶にもまだ新しいです。当時、日本には住んでいませんでした。私はミネソタ・ツインズというメジャーリーグの球団で通訳として働いていて、フロリダ州のフォートマイヤーズでキャンプ中の業務に当たっていました。米国東部時間では朝方に起こった震災。その映像を何度も見返して、遠い米国にいる無力さを感じました。そんな時球団関係者、メディア関係者、そして選手達からも心配の声を掛けていただきました。
10年前の震災を風化させないために何が出来るのか。そんなことを考えながらウィザーズでの業務もこなしていました。出来ることは限られているかもしれない。それでも何か球団として出来るのではないか。そんな中でBリーグとの取り組みに至りました。
まずはこのパネルを通して、Bリーグと何か出来ないか。パネル設置の取り組みがスタートした時から思っていたことでした。話し合いをしていく中で3.11に合わせて協働出来るのではないか。リーグとの打ち合わせを開始し、各クラブとの連携、パネルにマスコットの絵がフイットするか、そして制作時間を逆算して間に合うように日米時差がある中コミュニケーションを続けていきました。
そして当時日本にも在住していた八村塁選手からもメッセージが発信。
私の役回りとしては日本向けへのメッセージだけではなく、米国の方々にもこの災害について知ってもらい風化させないこと。日本語アカウントからだけではなく、チームの英語アカウントからもリツイート。地元放送局とも連携を取り、放送中にBリーグマスコットのパネルを紹介していただくことが出来ました。予想以上に長い時間帯をしかも後半始めというタイミングで割いてくれ、関係者のみなさんもこの大切なメッセージを伝えていかないといけないと協力してくれました。解説・実況の二人も東日本大震災への思いを語ってくれました。
More than Basketball。この想いをみんなが共通して持っているからこそ実現出来た取り組みだったかと思います。
米国から日本へそして再び米国へ。私が今やっている仕事はこれの繰り返しなのかもしれません。ワシントン・ウィザーズを通して日米をどう繋げて行けるか。今後もこの可能性を追求していきたいと思います。
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