仮定の話ができない人 #1170
お元気ですかー?
今日は「仮定の話ができない人」に焦点を当ててお話しします。昨日に続き、困った大人シリーズ?です。
↓昨日は意思決定ができない人の話
仮定の話ができない人も治らない
ビジネスシーンでしばしば出会う?「仮定の話ができない人」。これは、特定の状況や条件を仮定して議論を進めることが難しい人のことです。
例えば、新しい市場に製品を導入する際に、「もし競合が現れなかった場合はどうするか?」という仮定の質問に対して、「競合が現れないわけがないから、その話は無意味だ」と反論をなさったり。より身近な例で説明するために「例えば、あなたが旅行に行くとして・・・」と言ったら「いや、私は基本的に旅行はしないので」とおっしゃったりする方です。
このタイプの人は、仮定を「現実には起こりえない」と捉え、仮定を仮定としてそのまま受け止めることをしません。これでは、多角的な視点でのリスク評価や新しい可能性を探る議論が行えません。「仮に」と言っているのに「そんなことにならない」もしくは、「そんなことがあってはならない」と言ったようにそもそもの部分から否定してしまっては話が進まないのです。
そして、この癖がある人は仮定に対してまっすぐ向き合えていないことに気がついていなくて、本気で可能性の探求について、「実際に起こっていない以上意味がない」と考えています。
仮定と向き合っていないことに無自覚なので、その癖がなくなる可能性は限りなく低く、僕は仮定の話ができない人ができるようになったケースを見たことがありません。
マネージャーや意思決定者にしてはいけない
そして、仮定を用いた仮説検証は、特にマネージャーや意思決定者にとって必須のスキルです。新しいプロジェクトや戦略を進めていくためには、様々な「もしも」のシナリオを考え、それぞれのリスクとリターンを検討する必要があります。しかし、仮定の話ができない人がこれらのポジションに就いた場合、その組織やプロジェクトは現状の延長線上の選択肢しか考えられなくなり、革新的な成長の機会を失うことになります。
特にこのタイプの人が、ありたい姿から逆算してゴール設定をしているのに「現実に即しているのか?」と言うことで議論が途切れ、可能性の広がりを失う場面が僕は一番もったいないと感じています。どうすれば「ありたい姿」を成し遂げることができるのか?それを考えるためには前提条件に様々な可能性や仮定を設定し、仮設検証する必要があります。そのプロセスを行わずに、現実からの積み上げのみで考えることは、組織にとって大きな損失です。
このタイプの人はチームのリードや戦略を立てる立場、その意思決定者にしてはいけないと僕は考えています。
最後に
今日は「仮定の話ができない人」というテーマでお話ししました。
仮定の話を進めることができない人は、新しいアイデアや変化に対して非常に抵抗感を示します。仮説を立てる前に「現実には起こりえない」と捉えるからです。
ポジティブに変化を楽しみ、組織やチーム内で仮定に基づく議論を促進するためには、オープンマインドを持ち、多様な可能性を歓迎する文化を育むことが重要で、そのためにはチームリーダーやマネージャーにこのタイプの人をアサインしないことが大切だと思います。
仮定の話ができない人は、現実の延長の仕事を実行するのはとても早かったりしますので、仮定の話ができないから悪いとか、変化してもらうというよりも、特性と捉えて実際の実行や手を動かして検証する仕事をお願いするのが良いのではないでしょうか。
では、また!
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