派遣スタッフの卒業をどう見送るべきか？ #1344

お元気ですかー？
今日は「派遣スタッフの卒業をどう見送るべきか？」というテーマでお話ししたいと思います。人材派遣に携わる中で、スタッフさんの卒業に立ち会う機会は決して少なくありません。その瞬間に派遣会社がどのように対応するかは、派遣スタッフのキャリアだけでなく、業界全体の信頼にも影響を与えると僕は考えています。

卒業＝関係の終わりではない

派遣スタッフが派遣先での契約を終了し、次のキャリアに進むとき、派遣会社の対応は様々です。「卒業するならそれで終わり」「卒業なんて裏切り！」としてしまう会社もあれば、「応援しています！」「もし、状況が合うときはまた戻ってきてください」と声をかける会社もあります。

僕の考えでは、卒業は関係の終わりではなく、新しいキャリアのスタート地点に立ち会う特別な瞬間です。派遣スタッフにとっても、派遣会社にとっても、その卒業が意味のあるものになるかどうかは、どう見送るかにかかっています。

卒業を前向きに捉える

派遣会社の中には、派遣スタッフが卒業する際にネガティブな感情を抱くケースもあるようです。「せっかく育てたのに」「売上が減る」「採用や育成にかけたコストが無駄になる」といった理由で、つい冷たい態度を取ったり、露骨に引き止めたりすることもあります。これは、派遣会社に限らず、あらゆる企業が陥りがちな「最悪の対応」と言えます。

なぜなら、こうした態度は、スタッフや社員に「自分は単なるコストの一部として見られている」という印象を与えてしまうからです。また、自社に閉じこもった鳥籠のような会社には、友人を紹介したり、応援したりしたいとは思わないからです。それどころか、見えないところで「あの会社はやめた方がいい」などと言われ、評判を下げる結果になります。

逆に、卒業をポジティブに捉え、「次のステップにご一緒できてうれしいです」「次のステージでも応援しています」というスタンスで送り出すことで、お互いの関係は一段と深まるはずです。売上や育成コストやロイヤリティ（忠誠心）の話を引き合いに出すことなく、人として真摯に向き合う姿勢が肝要です。

卒業後もサポートを続ける

素晴らしい派遣会社は、派遣スタッフが卒業した後もサポートを続けます。いや、派遣会社というよりは派遣営業個人の資質によるところもあるかもしれません。

例えば：

• キャリア相談：次のキャリアについてのアドバイスを提供。

• コミュニティの構築：卒業生同士が繋がれる場を提供。

こう言った工夫をしてる会社や営業パーソンがいます。
これらの取り組みは、派遣スタッフに「この会社で働いて良かった」と思ってもらえるきっかけになります。そしてその信頼が、企業への高い価値提供へとつながるのではないでしょうか。また、リファラル採用やアルムナイ採用につながることも。

引き止めるよりも送り出す価値

スタッフの卒業を引き止めることは一見合理的に見えるかもしれませんが、長期的に見ればマイナスです。引き止められたスタッフは、いずれ「行きたい場所に行けなかった」と後悔し、会社への信頼とモチベーションを失います。一方で、笑顔で送り出されたスタッフは、卒業後もその派遣会社を推奨し、他の人に紹介してくれるかもしれません。

派遣スタッフの卒業は、その会社がスタッフをどのように扱っているかを象徴的に示す瞬間です。そこでどんな態度を取るかが、派遣会社の価値を決定づけると言っても過言ではありません。これは、その構造がわかりやすい派遣会社だけではなく、全ての会社に言えるのではないでしょうか。

最後に

売上や採用コストを理由に卒業を引き止めたり、嫌な顔をするのは、派遣業界だけでなくどんな業界でも「最悪の対応」です。僕の知る限り、やめる人に冷たい会社で良い会社は一つもありません。（過言）ましてや派遣会社はキャリアの節目をともに祝う存在であるべきで、スタッフの未来を心から応援する姿勢が求められます。

「また戻りたい」「他の人にも紹介したい」と思われる会社であり続けるために、卒業の瞬間を大切にしていきたいと思いませんか？そうやって、派遣業界全体がより信頼される存在になっていけると信じています。

では、また！

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