見出し画像

雇用契約書の読み合わせのススメ #1276

お元気ですかー?
今日は「雇用契約書の読み合わせのススメ」というテーマでお話しします。

雇用契約書を読み合わせると行き違いがなくなる

派遣業界に長くいると、契約に関するトラブルに数多く直面しますが、その原因の多くは、雇用契約書の内容を双方でしっかり理解していないところにあります。
僕がそれに気が付いたのは、コロナ渦に雇用契約書の読み合わせをサボるようになったら(初日の同行が減ったのです)、トラブルが増えたことでした。その時、雇用契約書をきちんと読み合わせることが重要だと感じました。契約内容や待遇条件などを一つひとつ確認することで、入社後の「聞いていなかった」「思っていたのと違う」といった問題を未然に防げます。

この読み合わせで重要なのは、「内容に疑問がないか」をきちんと確認し、お互いに納得できる状態で締結すること。こうすることで、契約が履行される際にトラブルが激減するのはもちろん、実際に働き始めてからも安心して仕事に集中できます。
また、この読み合わせの中で、本当は言っておいたほうがいいけど端折りがちな内容を補足することができます。特に派遣は雇用安定措置などはこういったタイミングでないと伝える機会が少なくなるので、非常に効果が高いです。

正社員も同じ

この方法は派遣だけでなく、正社員の雇用契約にも有効です。僕が所属していた企業で、正社員に対しても契約書の読み合わせを徹底するようにしたところ、契約上の問題だけでなく、期待値も含めたコミュニケーションがスムーズに進むようになりました。

読み合わせをすることで、契約内容の確認だけでなく、組織が期待していることや、仕事に対する姿勢なども自然と共有できます。結果として、社員と会社の期待値がそろい、スムーズにチームになじむことができる環境が生まれたように思います。これって、当たり前のようで実は難しいことなんですが、この手間をかけるだけで大きな違いが出ると僕は考えています。

説明できないようなことは盛り込まない

雇用契約書の読み合わせをおすすめすると、「全部説明すると都合が悪い」という意見をもらうことがあります。しかし、読み合わせを避けるのではなく、「実際に説明できないようなことは盛り込まない」ということを徹底したほうがいいと思います。
例えば、フレックスタイムを実運用できていないのに契約書には一応書かれているとか、退職時の手続き通りだと困るのにそれがルールになっているなど、説明しにくいことや実際には運用されていないルールが含まれていると、読み合わせすると困ることは想定できますが、これこそ、実情か契約を見直すべきではないでしょうか。

こうした説明できないような内容は、マネジメントを非常に難しくするため、変更もしくは、運用を見直すことが肝要です。もし、今後の展望として盛り込んでおきたい内容があるなら、「現状ではこうですが、将来的にはこうしたいと考えています」といった説明も添えることで、相手に期待値を伝えつつ現実的な対話ができます。
大きな会社ほど特に、現場の実情とは別に耳障りのいい制度が増えたりしますが、読み合わせをすることで実情を契約に合わせていくインセンティブも働くので基本的には労使ともにいい方向に向かうはずです。

最後に

契約は信頼関係の土台となるものです。読み合わせは地味ですが、会社と社員の期待値をそろえる大切なプロセスだと僕は思います。

では、また!


派遣で働く方、正社員という働き方に悩む方、派遣会社や人材サービス企業に入社して悩んでいる方、ご質問やご相談はこちらへお願いします。※無料で全力でなんでも答えます。

お問い合わせ | note(ノート)
オープンチャット「人材派遣スタッフの駆け込み寺」(匿名&出入り自由)
オープンチャット「人材派遣営業の駆け込み寺」(匿名&出入り自由)
公式LINEで個別連絡が可能です(無料オンライン相談、有料記事プレゼントがついてきます)

いいなと思ったら応援しよう!

櫻井 諒|あえて今の仕事を選んでいる人を増やす
サポートいただいた分は、人材派遣で働く人のサポート、人材サービスで働く方のサポートの活動に使います!必ず、世の中の役に立てますね。