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スキマバイトの台頭どう感じる? #1322

お元気ですかー?
先日、高付加価値アウトソーシング研究会の12月回のパネルディスカッションで登壇させていただきました!


「そこまで言って委員会」というテーマで好き放題言うというただ、僕が楽しいだけの回だったのですが、ここから、その時に出た8つのテーマを少し掘り下げてnoteにまとめていこうと思います。

今日は3つ目のテーマ。
「スキマバイトの台頭どう感じる?」です。正直に言えば、僕の答えは一言で表せます。それは「悔しい」。でも、そこにはただの感情以上に、派遣業界の現状に対するジレンマがあります。

法改正で派遣業界が変わった

派遣業界に長くいると、いくつもの法改正に直面します。そのたびに、「派遣の在り方」について考えさせられることが多いです。でも正直、強い違和感を覚える法改正もあります。
例えば、派遣期間の制限です。「長く働くのはダメ」「短期間の契約も30日以下は制約が多い」という状況に直面し、「じゃあ派遣って一体何なの?」と感じたこともあります。派遣という仕組みは、そもそも企業の人材ニーズと働く人の希望を柔軟にマッチングさせるために存在しているはずです。それが、規制によって思うように機能しないことに歯がゆさを感じます。(実際に2012年に30日以下の派遣は原則禁止となったときは本気で引退しようと思いました)

スキマバイトの台頭をどう見るか

その一方で、スキマバイトと呼ばれる新しい働き方が台頭してきました。即時性や柔軟性を売りにしたこのモデルは、派遣法の規制が強まる中でそのニーズを埋めるように、一気に広がった印象があります。スキマバイトのサービスを提供する企業は、テクノロジーを駆使して迅速なマッチングを実現し、働き手にとっても使いやすい仕組みを整えています。ユーザー目線でみて、めんどくさくないという価値にしっかりとコミットしているように感じています。

確かに、スキマバイトには大きな魅力があります。スマホ一つで簡単に仕事が見つかり、短期間だけ働きたいというニーズに応える柔軟性は派遣にはない強みです。でも僕の目から見れば、それは「派遣法の制限によって派遣ができなくなったことを、スキマバイトがカバーしている」に過ぎないのです。


本来的には派遣のほうが優れているはず

派遣という仕組みの本質を考えると、スキマバイトよりも優れている点が多いはずです。例えば、休業補償や社会保険の適用といった福利厚生は、派遣スタッフにとって大きなメリットです。また、派遣会社が提供するキャリアサポートや長期的な働き方の提案は、単発の仕事を繰り返すだけのスキマバイトでは実現しにくい価値です。

なのに、今は派遣が持つこれらの強みが活かされず、スキマバイトの柔軟性だけが注目されている状況があります。この矛盾に、僕はどうしても悔しさを感じてしまいます。
あの頃のデータ装備日の問題がなければ・・・拗ねないで、派遣に変わる「日々紹介」というモデルともっと向き合えばよかった・・・

そして、なにより、派遣会社が届けるべき相手にその魅力を届けられず、新興のHRテック企業がそれを成し遂げていることに、やはり悔しさを感じないではいられません。

派遣業界が目指すべき方向

では、派遣業界はどうすればよいのでしょうか?僕が考えるのは、「派遣の良さをもっとわかりやすく伝えること」です。派遣という仕組みを通じて僕たちが届けたい価値や、今の挑戦を。そして、実際に提供している一定の安心感やフォロー、キャリア支援の価値を、企業にも働き手にももっと理解してもらう必要があると考えます。

さらに、テクノロジーを活用したマッチングの効率化や、柔軟な働き方の提案も進めるべきです。DXや効率化の良さを取り入れつつ、派遣ならではの強みを伸ばすことで、派遣業界全体が一層の価値を提供できるようになると思います。

最後に

スキマバイトの台頭には、派遣業界の課題が浮き彫りになっています。でも、それを嘆くだけではなく、派遣という仕組みの強みを再認識し、進化させるチャンスでもあるはずです。それは、必ずしも派遣という契約形態である必要はないかもしれません。
「悔しい」という感情を原動力に、派遣業界の一員として、より良いサービスを作り上げていけるきがするので、素直に悔しいままでいようと思いますw
その上で、派遣サービス、派遣会社の提供するサービスの価値を再び輝かせるために、みなさんと一緒に考え、行動していきたいと思います。

では、また!


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櫻井 諒|あえて今の仕事を選んでいる人を増やす
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