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フラットな組織とボトムアップは違う:意思決定はトップダウンで #1360

お元気ですかー?
前回は、フラット型組織におけるリーダーの役割についてお話ししました。

今日はその続編として、フラットな組織とボトムアップの違い、そしてフラット型組織であっても「意思決定はトップダウンであるべき」というお話をしてみたいと思います。

フラットな組織は「情報の透明性」が目的

フラット型組織と聞くと、「全員が平等に意思決定に参加する」というイメージを持つかもしれません。でも実際には、フラット型組織は「誰もが情報を共有できる透明な環境」を目指すものであり、「全員が意思決定に参加する」わけではありません。よく近いシチュエーションをさして、ボトムアップでの意思決定と言いますが、どれだけフラットでも僕は現場から上がった意見がそのまま意思決定となる場面は正直見たことがありません。

フラット型組織の本質(一旦まとめます)

  • チーム内の情報をオープンにし、誰もが意見を言いやすい環境を作る。

  • メンバーの意見や現場の声を、リーダーが積極的に吸い上げる。

  • 誰もが自発的に行動し、責任を持つ風土を醸成する。

しかし、これを「全員で意思決定をする」と誤解してしまうと、逆に組織のスピードや精度が低下します。特に人材派遣業界や営業のようなスピード感が求められる環境では、全員で合意を取ることに時間を割く余裕がないことも多いです。

意思決定はリーダーが行うべき理由

フラット型組織で情報共有や意見収集が徹底されていても、最終的な意思決定はリーダーが行うべきです。その理由を以下に挙げてみます。

1. 全体像を把握できるのはリーダーだけ

メンバーはそれぞれの視点や担当範囲で物事を見ています。一方で、リーダーはチーム全体や事業全体の流れを俯瞰的に見る立場にあります。各メンバーの意見を集約し、組織全体の最善を考えて判断するのはリーダーの役割です。
例えば、僕の経験でも、派遣スタッフの配置を変更する際、営業担当が「このスタッフはこの現場にピッタリだ」と提案しても、リーダーはその現場だけでなく、他の現場や全体的な稼働率も考慮して最終判断を行います。

2. スピード感が求められる場面に対応できる

全員で合意形成をしようとすると、どうしても時間がかかります。その間にビジネスチャンスを逃したり、状況が変わってしまうこともあります。リーダーが最終的な意思決定を迅速に行うことで、チーム全体のスピード感を保つことができます。
急なクレーム対応や契約の見直しが必要な場面がわかりやすいです。現場の声を集めるのは重要ですが、最終的に顧客対応や条件調整の方針を決めるのはリーダーの役割です。

3. リーダーが決めることで責任が明確になる

意思決定が分散すると、責任の所在が曖昧になります。フラット型組織であっても、最終的な責任を取るのはリーダーです。リーダーが意思決定を行うことで、「誰が何を決めたのか」が明確になり、チーム全体が動きやすくなります。
例えば、新しいシステムの導入を検討する際、メンバー全員の意見を参考にしつつも、「このシステムを導入する」と決めるのはリーダーです。導入後の成果や課題についても、リーダーが責任を持って対応したほうがその後の対応もスムーズになります。

フラットな組織でのリーダーの意思決定プロセス

そして、フラット型組織におけるリーダーの意思決定では、以下のステップを意識するといいと考えています:

  1. 情報を集める
    メンバーから現場の意見や状況を吸い上げ、全体の情報を把握します。

  2. 意見を整理する
    各メンバーの意見を整理し、チーム全体にとってのメリット・デメリットを考えます。

  3. リーダーが最終判断を下す
    収集した情報をもとに、スピーディーに意思決定を行います。

  4. 決定内容を共有する
    決定の背景や理由をメンバーに共有し、納得感を持ってもらうことも大切です。

最後に

フラット型組織は「全員で意思決定をする場」ではなく、「全員で情報を共有し、意見を出し合う場」です。そして、その情報を元に意思決定を行い、責任を取るのはリーダーです。

フラット型組織だからといって、トップダウンの意思決定が不要になるわけではありません。むしろ、情報の透明性が高いからこそ、リーダーの意思決定がチーム全体にとって納得のいくものになる必要があります。ロジックと胆力!大事!!

では、また!


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櫻井 諒|あえて今の仕事を選んでいる人を増やす
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