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1.1走り出した未開のストーリー/先天性アサルトガール

ども、松谷リョー(松了レギオン)です。

突然ですが皆さん、もし皆さんに好きなアーティストがいたとしてそのアーティストをデビュー当時から、デビュー曲から全ての曲を追っかけ続けているという人はいるでしょうか?
いたら私はそんな人を尊敬したいですね。私もそんなアーティストには出会ったことはありません。

ボカロ界ではそれが特に顕著で新人さんのデビュー曲はどうしてもメジャーな人気曲に埋もれてしまいがちなんです。
そしてどこかのタイミングでとある曲が人気を博した時に、デビュー曲までさかのぼって聞いて「こんな曲から伝説は始まったのか」と思うことが往々にしてあります。

今回記念すべき初回に紹介するのは、そんな曲の中からの一つ。
今ではネット発アーティストの代表格となったYOASOBI
そのコンポーザーを務めながらボカロPとしての活動も継続している
Ayaseさんのボカロデビュー曲

「先天性アサルトガール」

楽曲

この曲はいわゆる今までのボカロ曲で主流の、エレキギターによるアップテンポなロックサウンドが特徴となっています。特殊な和音もそこまで使われているわけではなく一直線に駆け巡るようなとても素直な曲だという印象を受けます。

また初音ミクの調声もそこまで細かくされておらずいわゆる一般的な「初音ミク」の声質に仕上がっています。
最近のAyaseさんの曲を聴いているとこのような曲調は珍しく感じられますね。

しかしどうでしょう。ハモリの音の取り方や落ちサビの伴奏で使われているピアノの音色。さらにラスサビへの転調。
どことなく今のAyaseさんの曲に通ずるところが感じ取れませんか?
この頃からAyaseさんの根幹にある音楽はそこまで大きく変わっていないのではないか、ということが読み取れると思います。

タイトルや歌詞

以下歌詞(本人動画説明欄より引用)

当たり前のことだけ出来れば良かった楽だった
特別な誰かなんてなれなくて良い
分かっていた本当はもう知っていた
そこら中転がっているのにな
気づいてないような顔して笑ってた
「これでも良いかな」
に毒されてる
「どれでも良いから」
そんな嘘じゃ騙せない
思いが叫んでいる
私から先攻 点をつないでさあ
動き出した未来の秒針
止めないで 止まらないで
ほら 撃ち抜いていく
こんな世界なら
スタートの合図で宙を舞う
描き出した理想のその先へと
駆ける全身全霊
それでも不安はあるんだよいつでも
怖くて足がすくむ日も
それでも君のそれでも君の声が
私をまた奮い立たせる
駆け巡る閃光 天を掴んでさあ
走り出した未開のストーリー
止めないで 止まらないで
ほら 羽ばたいていく
どんな世界でも
スタートの合図鳴らすのは
自分だって理想のその先へと
どこまででも行ける
もう何もかも捨てられれば
こんな思いもしなくて済んだのかな
「それでも本当は」
胸に秘めてる
「これしかないから」
その思いに気づいたら
いつでも踏み出せる
蓋してた 感情 ずっと昔から
ここにあった彩りもっと
染めていけ染まってしまえ
ほら止められない
私の世界
鳴らすハートの前に加速して
弾き出したイメージ
その先へとここから
私から先攻 点をつないでさあ
動き出した未来の秒針
止めないで 止まらないで
ほら 撃ち抜いていく
こんな世界なら
スタートの合図で宙を舞う
描き出した理想のその先へと
どこまでも行けるから 何度でも
今すぐ懸けろ全身全霊

歌詞をしてみても疾走感の溢れる内容で曲調と非常によく調和しています。
特に落ちサビ(さっきからこれしか言ってないな)の音の落ち込みと相まって「蓋してた感情」を綴り、そこからラスサビに向けて「加速して吐き出したイメージ」そしてラスサビで「止めないで 止まらないで」
デビュー曲にしてはあまりにもクオリティが高い。これは後にとてつもないものが作り出されるだろうと。


詳しい考察をすることは目的ではないため割愛させていただきますが、タイトルでもある「先天性アサルトガール」
ボカロ界で「○○○○ガール」と聞くとれるりりさんによる「脳漿炸裂ガール」や「妄想疾患■ガール」などが思いつきます。
Ayaseさんはもしかしてれるりりさんにインスパイアされてこの曲を作り始めたのでは、と考えるのは早計でしょうか。

MV

スライド1

MVのイラスト並びにムービー制作はどちらもAyaseさん本人によるものです。
この曲が投稿されたのは2018年12月24日
2018年と言えば「ベノム」「邪魔」といった今のボカロ時代を作り上げるクリエイターの曲が台頭してきた年でもありました。

この当時流行り始めたMVの形態は一枚絵の上を歌詞が動き回るスタイル。
この「先天性アサルトガール」もそれに則ったMV構成となっています。

青緑色の背景に赤い服を着た女性、その上を駆け巡るゴシック体の力強い文字はデビュー曲らしい初々しさとこれからの時代の一角となる雰囲気が今となっては感じ取れます。

ハチさんやはるまきごはんさんみたいになぜボカロPは絵が上手い人が数多くいるのでしょうね。

最後に

ボカロ曲紹介第一回「先天性アサルトガール」いかがでしたでしょうか。
どうしても私の語彙力が足りないせいか、文章に起こしてもこの曲の魅力を伝えきれている気が全くしません。
ですので取り敢えず一度聞いてみてください。

百聞は一見に如かずならぬ、百視は一聴に如かず、です。

さて、私はいろいろな話題を同時並行して行うことが苦手なので様々なクリエイターの曲をばらばらに紹介するのではなく一人のボカロPを説明しきってしまう形式を取らせていただきたいと思います。

ということで第一群は「Ayase」さんの曲となります。残り15曲くらいでしょうか、何か月持つかはわかりませんが紹介したいという思いが続く限り書かせていただきたいと思います。何卒宜しくお願い致します。

では。


P.S 皆さん卒業式ってどんな思い出がありますか?

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