顧客視点のコミュニケーションとは何か | 02/26 MaekeTreeレポ
このnoteはMaekeTreeさん主催「本当にできてる?お客様に届くコミュニケーション術」の内容をまとめたものです。
この問いに対して、YESだ!
そう言い切れるだろうか。そもそも本当にできてるってどう測るねん!ってことで、重要と言いつつ、実践に落とすのは意外と難しいのが顧客志向である。
1.お互いの認識が100%一致してるか
そもそもコミュニケーションってなんだ?ということで、お互いの認識の一致ということに収まりました。本日ライトニングトークの銀のさらの事例から紹介します。
*協賛で銀のさらさんのお寿司いただきました!ありがとうございました!美味しすぎた、、、!
オンラインに移行したい銀のさら
<目的>
①集客チャネルの拡大
②業務の効率化
本部の目的はごもっともです。銀のさらの本部はデジタルへの移行を進めていきたいと考えていました。が、これを実行するのは意外に難しく、ここで、本当に届くコミュニケーションが求められます。
<コミュニケーション相手>
toC顧客:そもそもweb使うのがめんどくさい
toB店舗(FC企業):メリットが分からん
という認識があるからです。そのためには2点必要で、
①実際に顧客にとってメリットがあること
②そのメリットを顧客が理解していること
がコミュニケーションです。①実際に顧客にとって価値のある提案でなければ意味がないし、②実際に価値があっても、顧客がそれを理解していなければ意味がありません。
①顧客にとっての価値を考える
①お得:オンラインの方が金銭的に得
②便利:オンラインの方が時間が少ない
➂安心:オンラインでも安心
と、3つの切り口で明確に定義しました。ちなみにこれは本部→FC店舗でも同省で、オンラインにした方が業務が効率化できるなど、相手(FC店舗)目線でのメリットを定義しています。
②どうそれを伝えるか考える
ただ、それだけでは、顧客には伝わりません。そこで、顧客に理解してもらうコミュニケーション術が必要になります。コミュニケーションは2ステップあってどちらかが欠けてもダメだということです。
<1章まとめ>
・コミュニケーションのゴールは認識の一致
・顧客にとっての価値が大前提
・それだけでなく伝える手段を考える
コミュニケーションの手法は第2章で。
2.認識の一致は論理×感情
ライトニングトーク第2弾ではコミュニケーションについて、組織という点でお話しいただきました。
<鈴木さんの目的>
力の組織から、家族の組織へ。
鈴木さんは、トップダウンでマネジメントを行う組織に対して、「メンバーがやりたいことを言えて、やりたいを実現するために伴走するリーダーがいる」家族チームを作りたいと思っていました。
しかし、それはあくまで個人の願望。
<相手目線>
上司:利益を出したい
部下:楽しく働きたい
を伝える必要があります。なので、鈴木さんが行ったことも、相手が求める2点を満たし、かつ、それが伝わるような取り組みです。
①論理で成果を残す
やはり、会社が営利目的の組織体である以上は、利益は欠かせません。そして上司は「トップダウンマネジメントが1番利益に直結する」という考えで動いていると推測されます。
そのためには、「トップダウンでマネジメントを行わなくても、成果が出る」という事実を作りだし、証明することが求められます。
鈴木さんはこの課題に対し、定量的なデータを用いて、提案を行い、自らがリーダーとなって成果を残し、年間MVPを獲得しました。
ここで初めて、「トップダウンでマネジメントを行わなくても、成果が出る」と、認識が一致させることができました。
②顧客志向をしたくなる環境作り
成果が認められチームのリーダーを任された鈴木さんは、顧客志向な施策を実行できる組織を作りたいと考えました。しかし、これでさえも鈴木さんは「あくまで自分の目線でしかない」と考えました。
チームが顧客志向を体現したくなるためには?
という問いを考えました。そこで「現場が顧客を見たくなるチーム作り」をテーマに掲げ、社員の働く環境の充実に努めました。
ここでも顧客目線!
内発的動機付けを高めるための自己決定理論を用いたコミュニケーションを実施しました。
<自己決定理論>
自律性:現場が裁量を持って働ける
有能間:自分が活躍してると感じられる
関係性:認められていると感じられる
「任せたよ」「素晴らしい」「ありがとう」などの言葉をたくさん使い、自分のが何をしてほしいかではなく、相手が自分に何をして欲しいのかを聞いて実現したようです。
そのために1on1を実行し、
プライベート(心):悩みはないか
戦略(技):事業への認識が一致してるか
健康(体):調子は悪くないか
が担保されていることを、日々のコミュニケーションで確認しました。その成果もあり、
「顧客志向をテーマにしたいです!!!」
と、新卒のメンバーから声があがるようなチームが完成したようです。すごい。
その他、クリエイティブワークシステムや成功循環モデルなどを組織作りに生かしていたとのことです。めちゃ参考になる。
<2章まとめ>
・論理と感情の両方大事!
・組織コミュニケーションは理論を用いよう
3.顧客にはリアルもwebも関係ない
最後は、P&G→NTT→IMJ→コカ・コーラ→日本郵便→独立と幅広いマーケターとしてのキャリアを積んだ鈴木さんの講演でした。デジタルとアナログの融合について、お話しいただきました。
顧客はアナログもデジタルも関係ない
昨今、デジタル広告市場はスマホの普及依頼伸び続けています。他方、急激に伸びたがゆえにhow toに偏り、顧客志向のマーケティングができなくなっているのではないかと鈴木さんは指摘しています。顧客からしたらアナログもデジタルも関係ありません。
SNSをやっていない人もいれば、広告ブロッカーを用いる人もいます。その点で、本来マーケターが見るべきは、デジタルマーケティングをどう行うかでなく、顧客です。
誰に、いつ、何を、どのように伝えるか。
まさにこの視点が1番大切です。特に鈴木さんが強調されていたのは、いつ伝えるかです。ユーザーが購買行動を起こす際には段階があります。
<ファネル>
認知→興味→検討→購入→継続→紹介→発信
のように購買フェイズを図式化したもの
このファネルでどの段階のユーザーに対して、どんな施策を打つことで、→(やじるし)をどう超えるのかまで具体的にイメージできていないのに、デジタルでの広告クリエイティブを考えても刺さらりません。
あくまでデジタルマーケティングは手段の1つでしかなく、顧客との接点を作るにおいて、デジタルの方が相応しい場合はデジタルで接点を持つにしかすぎないのです。
家にDMを送ってからのEメールでCV2倍
鈴木さんは日本郵便で、DMを送ってからEメールを送る施策を実行したところ、CVが2倍以上にあがったようです。Eメールでありふれている世の中だからこそ、紙でのDMが効果があったのでしょうか。
現在では、デジタルデータもアナログデータも豊富にとることができます。店舗で試着したけど買わなかった顧客に、ECサイトで接点を図るなど、リアルと店舗を融合した施策を行うこともできます。
マーケティングは一貫性が全て
顧客中心にチーム横断で優先事項を決める
特に大きな組織を中心に、同じ顧客に対して、違うチームでコミュニケーションをとることはよくあるように思えます。アド部隊が広告で認知を獲得して、プロダクト部隊が商品を作って、CR部隊がコミュニケーションをとるような形です。
しかし、顧客は同じ1人です。なので、顧客を中心に考えてチーム横断で何を1番優先するかを立てるべきということです。
そんなん分かってるわい!!!
と思いつつも、チーム横断で顧客に対して優先順位を付けて、全体最適で施策を行えているマーケターは少ないのではないでしょうか。(私自身、できていませんでした)
ということで、このnoteを読みっぱなしで終わらせないためにすることは、
チーム横断でお酒を交えながら語る
ことなのかなと思ったり。大切。
マーケティングの全体像に関しては、こちらのnoteがおすすめです!このnoteの内容で具体的なマーケティング戦略が決まったのちに、本日のコミュニケーションが活きていきそうな予感
<3章まとめ>
・デジタルとアナログの二項対立でない
・タイミングマーケティングが大切
・顧客を中心にチーム横断で課題に向き合おう
4.MarkeTreeに関して
マーケターの横のつながりを作ることを目的として、活動している組織です。講演の途中でも、ワークを行ったり、交流タイムがあったりで、相互参加型の時間を楽しむことができました。
写真はワークの様子、「マイハピネスに導く!」というエモな答えもマーケティングとは何かに対しての問いにあるグループが答えたものでした。
他のマーケティング系のイベントと比較すると、年齢層が高いのが印象的で、Twitterより名刺を交換するのが23歳の若造には新鮮なのでありました。Twitterが主な生息地な23歳です。
その他のマーケコミュニティも紹介しておきます!
色んな場所で若手マーケターのコミュニティが広がっていくとよいなと思います。マーケツリーさん、楽しい時間をありがとうございました!