誰もケツ毛なんて教えてくれなかった
思春期の頃の自分に思いを巡らせると、当時の肉体の緩やかな変化への戸惑いや、己の無知を思い出す。
もちろん保健の授業では、思春期を迎えるとより男らしく、より女らしく身体の色々な部分が発達していくというのを学んだ。
例えば、陰毛。これは大人になると生えてくる体毛の代表格ともいえるものだ。だから僕は自分の股間にカールした毛が生えているのを初めて見た時、それが何なのかがわかった。脇毛もそうだ。学んでいたからそれがわかった。すね毛も、声変わりも、ニキビも、みんな教科書に載っていた