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【オススメ本】名なき毒

最近、小説を乱読している。
今回はその中からメジャーではあるが、面白かった作品を。


小説内の言葉を借りると、
“どこにでもいる、普通の人間が心の奥に信じられないほどの毒を飼うことがある。そんな「日常に潜む毒」や「毒の連鎖」が生んでしまった事件”
が本書のテーマ。

タイトルにある「名もなき毒」とは、こういう日常に潜んでいる、
言いようのない悪質な部分を表現した言葉。

この「名もなき毒」が非常に厄介。

〇〇ウィルスとか、ダイオキシンとか、パワハラとか、
名前がある【毒】については、遅かれ早かれ解決策が講じられる。

ハラスメントのように、何でもかんでも名前がつけられて、
がんじがらめになってしまうという側面もあるが、、、

ただ一方で、名前をつけるほどではないし、被害を受けている人が少ない、まだ一般化されていない【害悪=毒】については、世の中的に対応策が取られる仕組みができていない。
手の施しようがない。
その分被害を受けている当事者はダメージがデカかったりする。

本書は、そんな名もなき毒が複雑に絡み合ったミステリー。
主人公は杉村三郎というサラリーマンですが、
彼のキャラがすごくいい。
ぜひ息抜きに読んでみてほしい。

本作はシリーズになっていて、主人公が同じく杉村三郎の前作『誰か』も面白いので、合わせて読むことをオススメする。


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