世界は ぐるぐる で出来ている
これさえやれば上手くいく主義の落とし穴
ある えらい人がスズメを1億羽 殺めた。農作物を食べて困るからこれさえやれば、と。学者は止めたが、えらい人は耳をかさなかった。
そうすると 急にバッタの嵐が国を襲った。飢饉で3000万人が命を失ったという。
そのえらい人は失脚し、地位を取り戻そうと躍起になった。「まともな」社会を作ろうと叫び叛逆の革命キャンペーンを起こした。その「まともな革命」で、今度は2000万人の国民が亡くなった。
これは、つい45年前のできごと。
線形思考の人の口癖は「これさえやれば上手く行く」。こどもたちよ、それを信じちゃいけないぞ。 なぜって?
世界は ぐるぐる で 出来ているのだから。
お互いが表現しリアクションしてこそバランスが生まれる
目に見える ぐるぐる からミニマムな ぐるぐる まで。時間とともになぜか ぐるぐる は出来上がる。何かが変なことを起こすと何かがバランスを取ろうとする。決して「これさえやれば上手く行く」みたいな風には出来ていない。
風が吹けば 桶屋が儲かるのは必然。
世界は ぐるぐる なのだから。
今、起きていることは「悪いこと」じゃなくて「ぐるぐる」の回復作用。今、起きていることは「予想外のこと」じゃなくて「ぐるぐる」が持つ必然の働き。
私たちを含むこの生態系は、ぐるぐる が何層にも重なった多重安定性の複雑系。よおく観察すると、様々なバランスとアンバランスの中に「ぐるぐる」が見え隠れしている。一本の木から蝶からヒトデまで、生態系がまるでアートに感じられるのは、お互いが表現しお互いリアクションしバランスしているから。
感性あふれる人なら知っている ぐるぐる回路
「ぐるぐる」を育てて「ぐるぐる」からご褒美を上手に取り出す。「ぐるぐる」に貢献しながら「ぐるぐる」からフィードバックをもらう。
回帰思考の人なら、デリケートなぐるぐる回路を育てることに力を注ぐ。それが 社会を豊かにする立ち振る舞い。決して なんとかバッジをスーツにつけることじゃない。
グルグル ルネッサンスとは、生態系の力を観察して、くらしや組織に実装していくこと。
豊かな多様性が発揮できる社会は、バランスを極めていく繊細な感性の社会。ひとりひとりの感性が主役の仕組みを持つ社会。
こどもたちよー。世界は ぐるぐる で 出来ているんです。
「なんかおかしい」人や組織には ぐるぐる が欠けています。鈍すぎる機械仕掛けの大人からは距離をおくんですぞ。
そのかわり、感性あふれる大人を探してみて。
結局 目を輝かせる人の立ち振る舞いはグルグル ルネッサンス そのものじゃろ。