Fractal Audio Systems Axe-FX III Firmware 26(FW26.01) アップデート 概要紹介&レビュー
※記事作成中にFW27正式版の公開があったため、FW26.00および26.01アップデートの概要紹介が主となります。
アップデート内容について
FW26.00から順にリリースノートの内容と要点についてご紹介します。
FW26.00
AMPブロックにおけるフェイズインバーターモデリングの改良
フェイズインバーターパラメーターの更新
Dyna-Cabに「2x12 5153 Stealth」と「4x12 5153 Stealth」を追加
「stand-in switch」にTapを割り当てた際に機能しないことがある不具合の修正
CABブロック Preamp Type切り替え時のポップノイズ発生を修正
FW26.01
DRIVEブロックの改良。大半のモデルがリマスター化
DRIVEブロック TimothyモデルをV4仕様にアップデート
DRIVEブロック Fat Ratモデルをアップデート
MEGATAPブロックにKill Dry機能を追加
DRIVEブロック Ratモデルがごく稀にNaNsとなる不具合の修正
CABブロック Preamp TypeおよびSaturation切り替え時のポップノイズ発生を再度修正
今回のアップデートのポイントは、AMPモデルの進化とDyna-Cab「5153 Stealth」2種の追加でしょうか。
個人的にはDRIVEブロックのリマスターと、Fat RatモデルおよびTimothyモデルのアップデートでの質感の変化に驚かされました。
RAT系とTimothyモデルについては特に、FW26.00と26.01で中低域の「濃さ」が全く違っており、ピッキングの強弱やピックアップの切り替えで音の重さや深さをコントロールする面白さがより一層楽しめると思います。
大抵のRAT系のモデリングはFilterで過剰に高域を落とすか、Distを上げていった際の音の飽和感を単なる潰れで処理するかといったクセづけをされている場合が多く、実機を長く愛用してきた自分としてはあまり好きになれないことがありましたが、今回のリマスター版は通常のRatはよりカリッとクリアに、Fat Ratは中低域の盛り上がり感が増していて、自分の好みに合っていました。
また新規Dyna-Cabの「5153 Stealth」については、2x12は低域の引き締まったパンチのあるトーン、4x12は低域が膨らんだ迫力のあるトーンが味わえます。
RevvやUberschallといったハイゲインアンプはもちろん、Suhr BadgerやShivaなどのクランチでも弾いていて楽しいキャビモデルだと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ご自身の音楽の役に立つ内容や、機材に対しての興味を持っていただける要素が何かしらあったなら幸いです。