「死んでからも修行するぞ」そんなシーンのある漫画が読めるのは日本だけ!!
皆さん、こんばんは。ryoです。最近は、何の生産性もないボヤキや吐露の記事ばかりだったので、気を取り直して「古事記」の話でもしましょうか。
「あの世で修行」の元ネタは古事記!? 大国主よ、クソ兄どもを倒せ!
元ネタを古事記のような古代日本由来のものだと主張すると、「何だお前、右翼か?(呆れ)」と言われてしまうかもですが、決してそういう主張をしたい訳ではありません。
意外な話、「桃太郎」や「鶴の恩返し」ような昔話の元ネタは割と古事記や日本書紀だったりします。まあ、それは今回置いといて。
古事記に登場する「大国主」という神様は最初、八十八人いる兄達(八十神(ヤソガミ))のパシリ(荷物持ち)として登場します。その荷物持ちの最中にあの有名な「因幡之白兎」を助けます。
その後、兄たちがこぞって求婚した八上比売(ヤガミヒメ)という美しい女神から逆に気にいられてしまったことで、兄たちの逆恨みを買い二度も殺されてしまいます。
蘇生された大国主は「根之堅州国」(ねのかたすくに)という所に逃げ隠れ、そこでも女性絡みで様々な災難を被るのですが…。
根之堅州国は黄泉之国(よみのくに)と違って、”可逆性のある死後の世界”です。つまり一度行っても、また帰ってこられます。一方で、黄泉の世界に堕ちた伊邪那美(イザナミ)は二度と生者たちの世界に帰ってこられませんでした。
さて、根之堅州国に逃げ延びた大国主は、そこで須勢理毘売命(スセリビメ)と恋に落ち、その父親である須佐之男命(スサノオ)から散々イジメられます(大国主もスサノオの六世の孫なのですが…)。しかし数々の試練を潜り抜けて強く成長した大国主は、帰還して兄たちを滅ぼします。
これは、「大国主がスサノオの元で修行して強くなった」とも考えられます。
あの世で修行…、まるで鳥山明の「ドラゴンボール」の世界です。僕らの年代ですと、「シャーマンキング(武井宏之:集英社)」の主人公たちも死後の世界で修行していました。
「死んでからも修行」というアイデアが、日本人独特のシャマニズムとストイックさが相まって生じたものに思えます。一体、どれだけ勤勉なんでしょうか?
タイトルには週刊少年ジャンプの煽りの真似をして「日本だけ!!」と書きましたが、案外そうでもないかも知れません。
海外の神話やサブカルでもそういう話があれば、是非、教えてもらえればと思います。
※「弟が、最終的に兄(たち)に勝つ」というのも、日本のみならず神話のよくあるテンプレです。兄より優れた弟…、ケンシロウでしょうか。この辺もいろいろ調べると面白いかも知れません。