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友達


ずっと
ずっと好きでした

図書室の扉前
裏庭の廃れた花壇
屋上の左奥
君が居た場所に
思いが留まって
足踏みしている

どうして
このままじゃいられないの
どうして
変わらなくちゃいけないの

花弁が一枚散るごとに
古い服が一枚
脱がされていく
もうすぐ次の服に
袖を通さなくては

じゃあねと手を振る
その笑顔は
私のものではなくて
切なかったこと
苦しかったこと
それでも
嬉しかったこと
すべてを此処に
置いて行こう

小さくなる後ろ姿へ
ずっと
ずっと
好きでした



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